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2023/01/20
小さく分けて考える
小さく分けて考える「分解思考」
「考えても結論が出ない」「どこから考えればいいかわからない」「相手にうまく伝わらない」「頑張っても結果が出ない」これらを解決するには大きくて漠然としたものを小さく分けて考ることだ。「分解思考」とは、文字通り分けて考えることだ。分けることで、解像度を上げたり、問題点を明確にしたり、本当に重要な課題を見つけたりすることができる...
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■今週の選書
■小さく分けて考える
■菅原健一
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■■選書サマリー
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小さく分けて考える「分解思考」
【1】
「考えても結論が出ない」「どこから考えればいいかわからない」
「相手にうまく伝わらない」「頑張っても結果が出ない」これらを
解決するには大きくて漠然としたものを小さく分けて考ることだ。
「分解思考」とは、文字通り分けて考えることだ。分けることで、
解像度を上げたり、問題点を明確にしたり、本当に重要な課題を見
つけたりすることができる。
たとえば「来期は売上を2倍にしてほしい」と上司から言われたと
する。その時「売上」の数字を分解して考えると「客数」と「客単
価」でできていることがわかる。
すると、売上を上げるために何をすればいいのか選択肢が生まれ、
行動が具体的になる。どちらを改善すれば楽に目的を達成できる
か、もしくはそれぞれの数字をよくするかを考えることができる。
仕事ができる人たちは、こうした分解思考ができている。特に「解
像度が高い」と言われる人は、分解の精度が高い。だからこそ、適
切な方法を選び、効率的に高い成果を出しているのだ。
【2】
分解思考のメリットは、まず生産性が上がる。やみくもに頑張らず
に最大限の結果が出せる。分解思考を使うことで無駄がなくなり、
仕事を効率化することができるからだ。
2つ目は、曖昧な説明が明確になり、解像度が上がる。たとえば、
「この業務がスムーズにいかないんです」と言われても、業務をど
うしてあげればいいかわからない。上司も相談にのれない。
「この業務フローについて、ここの部分がどうしても時間がかか
り、ボトルネックになっています。ここの順序を変えたほうがい
いのではないですか」と言われれば検討しやすいはずだ。
【3】
分解思考で分解しておけば、話す相手にあわせて伝えるべき内容が
わかる。だから会話がスムーズになる。また、やるべきことのアイ
デアも広げられる。
たとえば、売上を増やしたい時、売上という1つの数字だけ見てい
ても何をしていいのかわからない。そこで、売上を販売個数×客単
価に分解する。
すると「販売個数を増やす」「客単価上げる」の2方向の打ち手が
考えられる。さらに販売個数を「訪問人数×購入率×購入回数×平
均個数×平均単価」に分解すれば、さらに議論がしやすくなる。
たとえば「出店場所が悪いのでは」「購入率の向上が必要かも」
「何回か買ってもらう施策はないか」「自分用だけでなく6個入り
ギフト商品を作って売ったほうがいいんのでは」などだ。
このように分解して考えれば、やみくも、新商品を出したり、SN
Sの発信を増やしたりするより、より具体的で必要なアイデアが出
る。そこから必要な打ち手も見つかるわけだ。
【4】
対立を回避しながら自分の意見を主張できる。何事も1つの箱を取
り合う構図になると力ずくの勝負になる。
だが、たとえば「この箱は2個に分かれてませんか?」「もう1個
の箱についても議論してから選びましょう」と提案すれば「なるほ
ど、そっちの箱もあったね」となり、検討してもらいやすくなる。
「分解すると2つの意見に分かれる」という提案の仕方をすれば、
誰かの意見を押しのけて自分の意見に差し替えることなく、自分の
意見を主張しやすくなる。
さらに、メンバーと共通の地図を持つことができる。会社内で、
BtoBのマーケティングチームがリストを増やす役割を担ってい
て、セールスチームは成約率を上げる役割を担っているとする。
売上の議論をする場合、お互いに不満を抱えつつ、直接言いにくい
状況が生じる。だが、分解した共通の地図を持った上で商品やサー
ビス単価の議論をしていけば、共通の目的意識が得やすくなる。
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■■選書コメント
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思考の方法を教えてくれます。読めば漠然とした考えや目標を達成
しやすくなります。「頑張っても報われない」のは、そもそも考え
方が間違っているからだと著者はいいます。
「売上をあげろ」「〇〇をなんとかせよ」といったミッションが与
えられると、目の前の解決策に飛びつきがちです。でも、そうした
解決策の多くは間違っている可能性があります。
目先の解決策は、長期的には解決につながらないことが多いからで
す。その結果、頑張りを繰り返すことになり、やがて疲れてしまい
ます。だから分解します。誰でも結果が出るようになります。
「何が言いたいのかわからない」と言われることがあります。最近
は「解像度を上げて」と言われることもあるかもしれません。そん
な時、役に立つのが分解することだと言います。
これは、仕事にとどまらず、夢や個人的な目標を叶える時にも同様
です。「こんなことがしたいと思いながら、方法がわからない」と
いうことはあるものです。そんな時にも分解してみるのです。
これまで、思考法というとロジカルシンキングが主流でした、で
も、それは少々高度で、現場で使うには難しすぎる面もあります。
その点、分解思考なら、実践的で結果が出やすいと思います。
本書では、はじめに「分解思考」を解説し、その上で仕事編として
1枚のシートで分解思考を使う方法を解説します。さらに個人のキ
ャリア編として個人の理想を実現するための分解を紹介します。
事例や、フローチャート、図版、分解例などが豊富に盛り込まれて
います。そのため、誰にでもわかりやすく、実際に使いやすい内容
になっています。
自分の頭で考えることが、ますます重要な時代です。仕事で成果を
あげたい人やコミュニケーションを円滑にしたい人はもちろん、自
分の人生を自分で考る方法が知りたい人におすすめします。
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