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2023/06/23
聞く習慣

聞く習慣

ハードルを下げると会話がしたくなる


会話は仕事に不可欠だ。また、会話がうまくできれば、生きるのも楽になる。それでも会話が苦手な人は少なくない。そういう人は相手に話してもらうことだ。もちろん、はじめから上手に話を聞ける人はいない。頑張ろうと思うほど緊張は募るばかりだ。相手を目の前にするとうまくいかないなら、その前に準備や場づくりをやって、備えておくことだ...


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超現実的で超具体的なお金の増やし方
【1】
資産形成というと、お金持ちになるための手段と受け取る人もいる
かもしれない。だが、資産形成はお金持ちになることが目的ではな
い。お金の不安から解放されて、人生を楽しむための手段だ。
そのためには、お金のことをもっと知ることからはじめることだ。
「お金がない」と言っている人に限って、お金のことをあまりわか
っていない人が多いものだ。
お金は財布や貯金箱の中に入っているお札や小銭、銀行口座にある
預貯金だけを指すのではない。株式、マイホーム、自動車など、現
金化できるものはすべてお金の一種だ。
そして、このさまざまな状態のお金を総称したものが資産なのだ。
つまり、資産形成とは、目標金額を目指して資産(お金)を作って
いくことなのだ。
【2】
預貯金だけで資産形成をするだけでは、お金の不安から抜け出せな
い。そこで必要なのが投資だ。投資とは利益を得ることを目的に、
現金を他の資産に換えて保有することだ。
「投資なんて危ない」「大損したらどうしよう」「投資はギャンブ
ルだ」などというイメージを持っているとしたら、それは間違った
認識だ。投資と投機を混同しているのかもしれない。
資産の中には株式のように、常に価格が上がったり下がったりする
ものがある。資産形成する上で投機は不要だ。そもそも資産形成
は、時間をかけて戦略的に行うものなのだ。
戦略を考えるには、今の自分のお金の実力を正しく把握することが
必要だ。いわば、目標達成のためのスタート地点の確認だ。目標が
明確でも、現在地がわからなければ戦略は立てられないからだ。
また、正しく現状を把握するには、自分に見えているお金だけでは
だめだ。見えていないお金ももれなく確認することだ。負債の洗い
出しも重要なポイントだ。
【3】
バランスシートが完成すると、資産形成のためのスタート地点が正
しく把握できるようになる。企業の財務状況を把握するバランスシ
ートを参考に自分のバランスシートを作成してみることだ。
資産の部には、自分の資産を金額とともにすべて書き込む。現金や
定期預金以外の資産は現金化したと仮定して想定金額を書き込む。
国債、債券、株式、投資信託などは記入時点の時価でかまわない。
こうして資産を書き出す際に見落としがちなのが、実は不動産だ。
たとえば持ち家などは、住宅ローンが残っているため資産として考
えがちだ。だが、資産と負債は切り分けて考えるようにすべきだ。
不動産や貯蓄性保険、自動車や貴金属など換金性の高い動産など
は、時価が不透明で金銭換算が難しい。マーケットの評価から割り
引いて考えるべきだ。
持ち家は住宅ローンが残っているため資産として考えない人もいる
が残債は支払いごとに減少するから純資産価値は一定ではない。こ
うした考え方を身につけることも、正確な現状把握のな一歩だ。
【4】
資産の部を書き終えたら、次に負債の部を記入する。住宅ローンや
自動車ローン、カードローンなど支払いが終わっていないものは、
すべて書き出してみる。
そして、最後に企業のバランスシートでいうところの「純資産」を
記入する。純資産は「資産-負債」で算出する。それが、今の自分
のお金の実力ということになる。
バランスシートが完成したら、現時点での自分のポートフォリオが
わかる。見える化することで、自分の資産と負債が丸裸になる。こ
れでようやく資産形成に向けた道筋のヒントが得られるのだ。
お金の不安から解放されるという目標を達成するには、どのように
ポートフォリオを作り変え、最適化していくかが極めて重要となる
のだ。
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資産形成のガイドです。一攫千金で数億円規模の資産家を目指すの
ではなく、老後資金を確実に作る方法を学びます。会社員のまま、
経済的自由を手に入れる現実的な方法です。
著者は、外資系金融機関のマネージャーであり、チャンネル登録者
数27万人超の人気ユーチューバーということです。著書も4作目
ですが、今回は中でも得意分野の資産形成ということです。
本書では、会社員が稼いだお金を運用し、確実に増やしていく方法
に焦点を当てています。読んで実践すれば、無理せずお金の悩みか
ら解放され、心から豊かになれると思います。
資産形成をするには、節税や節約、投資について対症療法的に学ぶ
より先にやるべきことがあると言います。それは、自分の現状を把
握し、ゴールに向かって正しい道筋を描くことです。
具体的には、3つのステップで進めます。はじめに自分のお金の潜
在能力を把握し、次にいつまでにいくら貯めるか決め、最後にポー
トフォリオに従って投資を始めます。
このように、本書では会社員として自らの市場価値を上げながら、
経済的自由を手に入れる現実的で具体的な資産形成術を教えてくれ
ます。著者自ら実践して確立した方法ですので説得力があります。
他にも、理解を深める知識やタイプ別ケーススタディ、押さえてお
きたいポイントなど収録しながら、投資の基本を解説してくれます
ので、初心者でも容易に理解できると思います。
読めば、会計や運用など、難しそうなお金のことが自分事として身
近に感じられるはずです。その結果、自分が毎月、何にどれだけ投
資すればいいかがわかるようになるはずです。
「このままではお金が足りない」「定年後が不安」「家庭も家を持
つこともままならない」など、お金の悩みを持ちながら、何をして
いいかわからないビジネスパーソンにお読みいただきたい本です。
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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2023
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■今週の選書

■聞く習慣

■いしかわ ゆき

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■■選書サマリー  

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ハードルを下げると会話がしたくなる

 

【1】

 

会話は仕事に不可欠だ。また、会話がうまくできれば、生きるのも

楽になる。それでも会話が苦手な人は少なくない。そういう人は相

手に話してもらうことだ。

 

もちろん、はじめから上手に話を聞ける人はいない。頑張ろうと思

うほど緊張は募るばかりだ。相手を目の前にするとうまくいかない

なら、その前に準備や場づくりをやって、備えておくことだ。

 

複数人が集まる飲み会やイベントは「聞く」ハードルが高い。会話

が苦手な人ほど、複数人の集まりに行くより、1対1でじっくり話

す機会をつくることだ。

 

誰でも本当に大切な話は、公にはしないものだ。だから、目の前の

たったひとりに集中できる状況をつくることだ。それが聞く初心者

がやるべき第一歩だ。

 

【2】

 

会話が苦手な人にとっては「今度2人でご飯に行かない?」と誘う

だけでも、大きなハードルに感じるものだ。誘われた側も「なん

で?」と感じるかもしれない。

 

そこで、サシで会うときには「軽い相談」をセットで持っていくよ

うにする。「今度、京都に行くんだけどオススメの食事を教えて」

とか「髪の毛がパサパサなんだけど、ヘアケアしてる?」とかだ。

 

「調べれば出てきそう」なことだが、あえて相手にぶつけるのだ。

なぜなら、人は頼られるのが好きだからだ。軽く相談したいことを

リストアップしておき、いつでも相談できるようにしておくのだ。

 

もちろん、アドバイスをもらったら感謝の気持ちを行動で示すこと

だ。「本をオススメされたらその場で買う」「おすすめの場所に行った

ら写真を撮って送る」「結果を報告する」などだ。

 

自分が「良い」と思ったことを素直に受け入れて「良い」と思って

くれるだけで好感度は上がるものだ。行動した結果を伝えることが

次に会う口実になる。そうして定期的に話す習慣ができる。

 

【3】

 

日常会話でも、事前準備をしておけば、自分とって良いことがあ

る。ひとつは、相手の情報を入れておくことで、緊張が緩和される

ことだ。

 

たとえば相手が「旅にまつわる仕事をしている」という情報を知っ

ていれば「最近はどんなところに行ったんですか」という質問がで

きる。そんな想像をしておけば、少し緊張がほぐれる。

 

また、相手に「この人、めちゃくちゃ調べてくれているんだ!」と

思ってもらえる。自分に興味を持ってくれている人を無下にする人

はいない。むしろ、好感を覚えてくれることのほうが多い。

 

仕事とか、好きなものとか、近況とか、そんな基本的なことでかま

わない。会う前にSNSにちょっと目を通して情報を得ておくだけ

で、話が聞きやすくなるはずだ。

 

【4】

 

自分が面白くある必要はない。それよりも、面白いものを知ってお

くことのほうが大切だ。要するに、面白いことの、引き出しを増や

しておくのだ。

 

たとえば、流行りものにとりあえず乗っかってみる。そうすること

で「どんな相手とも会話できるようになる」程度の幅広い知識が得

られるようになるはずだ。

 

相手のことを好きになったり、会話のきっかけになったりするのは

「自分と同じだ」と思わせる共通点だ。だから「流行りもの」は、

多くの人との「共通言語」と言える。

 

「好きなものは何ですか」「普段どんなものを観ていますか」と質

問して、共通点を探る。知っているものを見つけたら「自分も、こ

の前、観に行きました」と言ってみる。

 

薄っぺらでも、にわか知識でもいいのだ。「自分が好きなものを少

しでも知ってくれている」ということは、誰にとっても嬉しいこと

なのだ。

 

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■■選書コメント

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会話術の技術です。人と上手に会話する方法を教えます。特に、会

社の先輩や後輩、取引先など、微妙な身近な人たちとのちょっとし

た対話を上手に進める方法がわかります。

 

会話が苦手という人は、少なくありません。好きな人や親しい人な

ら話せても、社会人である以上、そんな人とだけ話していればいい

わけではありません。

 

中には、まったく興味のない相手もいるかもしれません。そういう

人と話すコツは、話す代わりに聞くです。具体的なやり方をインタ

ビューライターの著者が教えてくれます。

 

先輩や後輩、取引先などは、嫌でも話す必要があります。でも、何

を話せばいいかわからないこともあります。相手に興味も関心もな

ければなおさらです。

 

著者自身、そんな悩みを抱えていたそうです。克服できたのは、イ

ンタビューの仕事をはじめてからと言います。聞くスキルを身につ

けたことで人間関係が楽になったそうです。

 

本書は、そんな著者が見つけたコツを教えてくれます。はじめに、

会話のポイントは相手に話してもらうこととし、話の引き出し方、

返し方、落とし穴などを解説します。

 

具体的な方法としては、たとえば「相手に話してもらう方法」とし

て「ハードルを下げる」「1対1のサシに持ち込む」「会う前に情

報収集をしておく」といった方法を紹介します。

 

どれも、簡単に実践できます。結果的に職場や取引先など、仕事の

つきあいの会話さえ楽しくなるはずです。それが、仕事の成果や自

分の成長につながるはずです。

 

会話が苦手でつらい人、できれば会話を避けたい人はもちろん、も

っと会話の技術を磨いて、パフォーマンスを上げたり、成長したい

と考えている人にもおすすめします。

 

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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2023

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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
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