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2023/06/30
行動経済学が最強の学問である

行動経済学が最強の学問である

行動経済学とは?


行動経済学こそビジネスパーソン必須の教養だ。現に世界の名だたる企業がこぞって行動経済学を取り入れている。多くの企業が「行動経済学チーム」まで設けはじめているほどだ。たとえば、アマゾンは商品ページでは「アンカリング効果」という行動経済学の理論を用いている。そうして消費者の購買意欲を無意識にそそらせている...


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■今週の選書
■会社員のまま経済的自由を手に入れる
■ハック大学式 超現実的で超具体的なお金の増やし方
■ハック大学ぺそ
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■■選書サマリー
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超現実的で超具体的なお金の増やし方
【1】
資産形成というと、お金持ちになるための手段と受け取る人もいる
かもしれない。だが、資産形成はお金持ちになることが目的ではな
い。お金の不安から解放されて、人生を楽しむための手段だ。
そのためには、お金のことをもっと知ることからはじめることだ。
「お金がない」と言っている人に限って、お金のことをあまりわか
っていない人が多いものだ。
お金は財布や貯金箱の中に入っているお札や小銭、銀行口座にある
預貯金だけを指すのではない。株式、マイホーム、自動車など、現
金化できるものはすべてお金の一種だ。
そして、このさまざまな状態のお金を総称したものが資産なのだ。
つまり、資産形成とは、目標金額を目指して資産(お金)を作って
いくことなのだ。
【2】
預貯金だけで資産形成をするだけでは、お金の不安から抜け出せな
い。そこで必要なのが投資だ。投資とは利益を得ることを目的に、
現金を他の資産に換えて保有することだ。
「投資なんて危ない」「大損したらどうしよう」「投資はギャンブ
ルだ」などというイメージを持っているとしたら、それは間違った
認識だ。投資と投機を混同しているのかもしれない。
資産の中には株式のように、常に価格が上がったり下がったりする
ものがある。資産形成する上で投機は不要だ。そもそも資産形成
は、時間をかけて戦略的に行うものなのだ。
戦略を考えるには、今の自分のお金の実力を正しく把握することが
必要だ。いわば、目標達成のためのスタート地点の確認だ。目標が
明確でも、現在地がわからなければ戦略は立てられないからだ。
また、正しく現状を把握するには、自分に見えているお金だけでは
だめだ。見えていないお金ももれなく確認することだ。負債の洗い
出しも重要なポイントだ。
【3】
バランスシートが完成すると、資産形成のためのスタート地点が正
しく把握できるようになる。企業の財務状況を把握するバランスシ
ートを参考に自分のバランスシートを作成してみることだ。
資産の部には、自分の資産を金額とともにすべて書き込む。現金や
定期預金以外の資産は現金化したと仮定して想定金額を書き込む。
国債、債券、株式、投資信託などは記入時点の時価でかまわない。
こうして資産を書き出す際に見落としがちなのが、実は不動産だ。
たとえば持ち家などは、住宅ローンが残っているため資産として考
えがちだ。だが、資産と負債は切り分けて考えるようにすべきだ。
不動産や貯蓄性保険、自動車や貴金属など換金性の高い動産など
は、時価が不透明で金銭換算が難しい。マーケットの評価から割り
引いて考えるべきだ。
持ち家は住宅ローンが残っているため資産として考えない人もいる
が残債は支払いごとに減少するから純資産価値は一定ではない。こ
うした考え方を身につけることも、正確な現状把握のな一歩だ。
【4】
資産の部を書き終えたら、次に負債の部を記入する。住宅ローンや
自動車ローン、カードローンなど支払いが終わっていないものは、
すべて書き出してみる。
そして、最後に企業のバランスシートでいうところの「純資産」を
記入する。純資産は「資産-負債」で算出する。それが、今の自分
のお金の実力ということになる。
バランスシートが完成したら、現時点での自分のポートフォリオが
わかる。見える化することで、自分の資産と負債が丸裸になる。こ
れでようやく資産形成に向けた道筋のヒントが得られるのだ。
お金の不安から解放されるという目標を達成するには、どのように
ポートフォリオを作り変え、最適化していくかが極めて重要となる
のだ。
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■■選書コメント
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資産形成のガイドです。一攫千金で数億円規模の資産家を目指すの
ではなく、老後資金を確実に作る方法を学びます。会社員のまま、
経済的自由を手に入れる現実的な方法です。
著者は、外資系金融機関のマネージャーであり、チャンネル登録者
数27万人超の人気ユーチューバーということです。著書も4作目
ですが、今回は中でも得意分野の資産形成ということです。
本書では、会社員が稼いだお金を運用し、確実に増やしていく方法
に焦点を当てています。読んで実践すれば、無理せずお金の悩みか
ら解放され、心から豊かになれると思います。
資産形成をするには、節税や節約、投資について対症療法的に学ぶ
より先にやるべきことがあると言います。それは、自分の現状を把
握し、ゴールに向かって正しい道筋を描くことです。
具体的には、3つのステップで進めます。はじめに自分のお金の潜
在能力を把握し、次にいつまでにいくら貯めるか決め、最後にポー
トフォリオに従って投資を始めます。
このように、本書では会社員として自らの市場価値を上げながら、
経済的自由を手に入れる現実的で具体的な資産形成術を教えてくれ
ます。著者自ら実践して確立した方法ですので説得力があります。
他にも、理解を深める知識やタイプ別ケーススタディ、押さえてお
きたいポイントなど収録しながら、投資の基本を解説してくれます
ので、初心者でも容易に理解できると思います。
読めば、会計や運用など、難しそうなお金のことが自分事として身
近に感じられるはずです。その結果、自分が毎月、何にどれだけ投
資すればいいかがわかるようになるはずです。
「このままではお金が足りない」「定年後が不安」「家庭も家を持
つこともままならない」など、お金の悩みを持ちながら、何をして
いいかわからないビジネスパーソンにお読みいただきたい本です。
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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2023
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■今週の選書

■行動経済学が最強の学問である

■相良 奈美香

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■■選書サマリー  

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行動経済学とは?

 

【1】

 

行動経済学こそビジネスパーソン必須の教養だ。現に世界の名だた

る企業がこぞって行動経済学を取り入れている。多くの企業が「行

動経済学チーム」まで設けはじめているほどだ。

 

たとえば、アマゾンは商品ページでは「アンカリング効果」という

行動経済学の理論を用いている。そうして消費者の購買意欲を無意

識にそそらせている。

 

また、ネットフリックスは「デフォルト効果」という理論を駆使し

て視聴者が自然と動画を見るように促している。グーグルは確証バ

イアスという理論で採用面接をし、人材を見極めている。

 

【2】

 

行動経済学が、ビジネスの世界で最強の学問とされているのは、経

済活動が人間の行動の積み重ねだからだ。人間の行動を理解するこ

と自体がビジネスのキモになるのだ。

 

顧客は人間だ。取り巻く上司や同僚、取引先も皆人間だ。経済は、

人間の行動の連続で成り立っているのだ。人間の行動を解明する学

問である行動経済学が支持されるのは当然だ。

 

行動経済学は「なぜ、人はそう行動するか」を解明する。「ある人

がAをして、Bしなかった」だけでは不十分でも「なぜ、Bをしな

いか」がわかれば「どうすればBをしてもらえるか」がわかる。

 

ビジネスとは、人間の行動を変えることだから、このような「な

ぜ」を理解し、フレームワークを駆使すれば、何千万、何億もの

人々を一気に動かすことも不可能ではない。

 

実際そんな事例は世界中にある。この「圧倒的インパクト」こそ

が、行動経済学が最強の学問とされるゆえんだ。このことに気づい

ているからこそ世界のエリートはこぞって行動経済学を学ぶのだ。

 

【3】

 

「経済学」と「心理学」が融合した学問が行動経済学だ。もとも

と行動経済学が誕生する前から、経済学は経済活動における人間の

行動を科学してきた。

 

それなのに行動経済学が生まれた理由は、伝統的経済学ではすべて

の人間の行動の解明に限界があるからだ。伝統的経済学は、人間は

常に合理的に行動するとしている。

 

そこには「人は非合理な生き物である」という大前提が欠けてしま

っている。だが、実際は、人間は頻繁に非合理な行動をする生き物

なのだ。

 

たとえば、合理的に考えれば、痩せたい人はヘルシーなランチを頼

むべきだ。それなのに、コッテリしたほうを頼んでしまう。お金を

貯めるべき時に、レジ横の商品をついで買いして無駄遣いする。

 

伝統的経済学は、人間を研究対象としながら、こういった非合理な

人間の心理面を、考慮してこなかった。そこで、経済学に足りない

人間の心理面を加える必要が出てきた。それが心理学だ。

 

これら2つの学問を融合したことで行動経済学が誕生した。その結

果、経済活動おける「人間の行動」全般を解明することができるよ

うになったわけだ。

 

【4】

 

行動経済学は、体系化するのが難しい。若い学問だからだ。体系化

される前に、次々と新しい理論が発表されてきた。また全く異なる

アプローチをとる学問だから融合させて体系化することが困難だ。

 

経済学の専門家は、合理的な人間を前提として「人はこう行動する

べきだ」という理論を展開する。ところが、心理学の専門家は、

我々人間のありのままの行動を分析しようとする。

 

これら2つの学問は、水と油のようなものだ。なかなか両者が納得

いく落とし所が見つからない。そのことは、ビジネスにおいては大

きな問題ではない。

 

ポイントは、人間の非合理な意思決定のメカニズムを解明するとい

うことだ。意思決定のメカニズムが理解できれ、人間の行動を変え

ることができれば、ビジネスの現場では十分なのだ。

 

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■■選書コメント

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行動経済学の本です。人間の行動を分析する行動経済学という新し

い学問について、ビジネスパーソンが学ぶ意義やその基礎を教え、

ビジネスに活かすことを目指します。

 

行動経済学は、近年ビジネス界で影響力を強め、学ぶべき教養とし

て世界で注目されているそうです。ただ、新しい学問であるため、

体系化されておらず、本質がつかみにくいようです。

 

そんな行動経済学の理論を体系的に捉え直して解説する意欲的な本

です。購買行動や意思決定など、人が行動するメカニズムが理解で

きるようになるはずです。

 

世界では、行動経済学を学んだ人材の争奪戦が繰り広げられてい

るとさえ言われています。そんなわけでビジネスパーソンが、最も

身につけるべき教養とも言われています。

 

そんな行動経済学について、歴史と現状を紹介し、体系的に解説し

ていきます。具体的には、人間が非合理な意思決定をしてしまう3

つの要因別に理論を分類し解説していきます。

 

ナッジ理論、身体的認知、不確実性理論など、マーケティングの世

界などで断片的に学んできた理論が行動経済学の全体図の中に位置

づけられて語られるため、理解が深まると思います。

 

紹介されるのは、いずれもビジネスパーソンが最低限教養として押

さえておきたい理論ばかりです。ビジネスの現場はもちろん、日常

生活でも生かせると思います。

 

というわけで、マーケティングなど顧客との最前線の仕事に携わる

人はもちろん、行動経済学を仕事に活かしたい人、仕事に活きる教

養を学びたい人など、すべてのビジネスパーソンにおすすめです。

 

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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2023

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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
〒101-0052
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Tel.(03)6273-7950
Fax.(03)6273-7951

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