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2023/09/15
新NISAとiDeCoでお金を増やす方法

新NISAとiDeCoでお金を増やす方法

NISA、iDeCo以前のお金の話


どんなに有利な資産形成枠もお金がなければはじまらない。NISAがどんなに素晴らしくても、iDeCoが所得控除まで得られる最高の仕組みでも、入金するお金がなければその制度は意味がない。何もしなければ、いつまでたっても資産残高はゼロのままだ。ゼロの残高をプラスにするには、口座開設をすることだ。そして毎月の掛金を入金することだ...


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超現実的で超具体的なお金の増やし方
【1】
資産形成というと、お金持ちになるための手段と受け取る人もいる
かもしれない。だが、資産形成はお金持ちになることが目的ではな
い。お金の不安から解放されて、人生を楽しむための手段だ。
そのためには、お金のことをもっと知ることからはじめることだ。
「お金がない」と言っている人に限って、お金のことをあまりわか
っていない人が多いものだ。
お金は財布や貯金箱の中に入っているお札や小銭、銀行口座にある
預貯金だけを指すのではない。株式、マイホーム、自動車など、現
金化できるものはすべてお金の一種だ。
そして、このさまざまな状態のお金を総称したものが資産なのだ。
つまり、資産形成とは、目標金額を目指して資産(お金)を作って
いくことなのだ。
【2】
預貯金だけで資産形成をするだけでは、お金の不安から抜け出せな
い。そこで必要なのが投資だ。投資とは利益を得ることを目的に、
現金を他の資産に換えて保有することだ。
「投資なんて危ない」「大損したらどうしよう」「投資はギャンブ
ルだ」などというイメージを持っているとしたら、それは間違った
認識だ。投資と投機を混同しているのかもしれない。
資産の中には株式のように、常に価格が上がったり下がったりする
ものがある。資産形成する上で投機は不要だ。そもそも資産形成
は、時間をかけて戦略的に行うものなのだ。
戦略を考えるには、今の自分のお金の実力を正しく把握することが
必要だ。いわば、目標達成のためのスタート地点の確認だ。目標が
明確でも、現在地がわからなければ戦略は立てられないからだ。
また、正しく現状を把握するには、自分に見えているお金だけでは
だめだ。見えていないお金ももれなく確認することだ。負債の洗い
出しも重要なポイントだ。
【3】
バランスシートが完成すると、資産形成のためのスタート地点が正
しく把握できるようになる。企業の財務状況を把握するバランスシ
ートを参考に自分のバランスシートを作成してみることだ。
資産の部には、自分の資産を金額とともにすべて書き込む。現金や
定期預金以外の資産は現金化したと仮定して想定金額を書き込む。
国債、債券、株式、投資信託などは記入時点の時価でかまわない。
こうして資産を書き出す際に見落としがちなのが、実は不動産だ。
たとえば持ち家などは、住宅ローンが残っているため資産として考
えがちだ。だが、資産と負債は切り分けて考えるようにすべきだ。
不動産や貯蓄性保険、自動車や貴金属など換金性の高い動産など
は、時価が不透明で金銭換算が難しい。マーケットの評価から割り
引いて考えるべきだ。
持ち家は住宅ローンが残っているため資産として考えない人もいる
が残債は支払いごとに減少するから純資産価値は一定ではない。こ
うした考え方を身につけることも、正確な現状把握のな一歩だ。
【4】
資産の部を書き終えたら、次に負債の部を記入する。住宅ローンや
自動車ローン、カードローンなど支払いが終わっていないものは、
すべて書き出してみる。
そして、最後に企業のバランスシートでいうところの「純資産」を
記入する。純資産は「資産-負債」で算出する。それが、今の自分
のお金の実力ということになる。
バランスシートが完成したら、現時点での自分のポートフォリオが
わかる。見える化することで、自分の資産と負債が丸裸になる。こ
れでようやく資産形成に向けた道筋のヒントが得られるのだ。
お金の不安から解放されるという目標を達成するには、どのように
ポートフォリオを作り変え、最適化していくかが極めて重要となる
のだ。
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資産形成のガイドです。一攫千金で数億円規模の資産家を目指すの
ではなく、老後資金を確実に作る方法を学びます。会社員のまま、
経済的自由を手に入れる現実的な方法です。
著者は、外資系金融機関のマネージャーであり、チャンネル登録者
数27万人超の人気ユーチューバーということです。著書も4作目
ですが、今回は中でも得意分野の資産形成ということです。
本書では、会社員が稼いだお金を運用し、確実に増やしていく方法
に焦点を当てています。読んで実践すれば、無理せずお金の悩みか
ら解放され、心から豊かになれると思います。
資産形成をするには、節税や節約、投資について対症療法的に学ぶ
より先にやるべきことがあると言います。それは、自分の現状を把
握し、ゴールに向かって正しい道筋を描くことです。
具体的には、3つのステップで進めます。はじめに自分のお金の潜
在能力を把握し、次にいつまでにいくら貯めるか決め、最後にポー
トフォリオに従って投資を始めます。
このように、本書では会社員として自らの市場価値を上げながら、
経済的自由を手に入れる現実的で具体的な資産形成術を教えてくれ
ます。著者自ら実践して確立した方法ですので説得力があります。
他にも、理解を深める知識やタイプ別ケーススタディ、押さえてお
きたいポイントなど収録しながら、投資の基本を解説してくれます
ので、初心者でも容易に理解できると思います。
読めば、会計や運用など、難しそうなお金のことが自分事として身
近に感じられるはずです。その結果、自分が毎月、何にどれだけ投
資すればいいかがわかるようになるはずです。
「このままではお金が足りない」「定年後が不安」「家庭も家を持
つこともままならない」など、お金の悩みを持ちながら、何をして
いいかわからないビジネスパーソンにお読みいただきたい本です。
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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2023
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■今週の選書

■新NISAとiDeCoでお金を増やす方法

■山崎俊輔

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■■選書サマリー  

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NISA、iDeCo以前のお金の話

 

【1】

 

どんなに有利な資産形成枠もお金がなければはじまらない。NISA

がどんなに素晴らしくても、iDeCoが所得控除まで得られる最高

の仕組みでも、入金するお金がなければその制度は意味がない。

 

何もしなければ、いつまでたっても資産残高はゼロのままだ。ゼロ

の残高をプラスにするには、口座開設をすることだ。そして毎月の

掛金を入金することだ。

 

まず、口座開設が重要だ。そして、最初の5000円を確保し、口座

引き落としさせることが必要だ。理由は、iDeCoの最低掛金額が

5000円だからだ。

 

ということは、NISAとiDeCoに入金するお金を仕事で稼いだり、

節約で確保するステップも、NISAやiDeCoの活用術ということだ。

まずはこの点から始めるべきだ。

 

【2】

 

運用が「お金を上手に管理し増やしていくこと」だと考えれば、節

約もまた資産運用の一部だ。確実性では節約の方に分があるのだ。

マーケットは短期的には上下落する。

 

だから確実にプラスの運用成績を上げていくことは難しいのだ。ま

た、毎月1万円の節約は、投資口座に入金することで資産運用の原

資を増やしていく力にもなっていく。

 

もちろん、中長期的には運用に分がある。プラスのリターンになる

可能性が高いからだ。また、元手が大きくなれば、たとえ利回りが

小さくても、それなりの金額を稼げるようになる。

 

そのためには元手の確保が必要だ。コツコツ毎月積立を続ける必要

がある。その原資を確保するには、やはり節約だ。NISAとiDeCo

の第一歩は節約なのだ。そのための家計管理がするべきだ。

 

【3】

 

資産運用でもっとも効率的な選択肢は共働きだ。今の時代、男性ひ

とりが年収1000万円を稼いで妻と家族を養うようなキャリア形成

は簡単ではない。

 

だが、正社員夫婦に子どもが生まれても、妻が離職せずに共働きを

続ければ、合計年収1000万円超は可能だ。正社員として社会人の

キャリアをスタートなら、女性もできるだけ長く続けることだ。

 

それは年収の維持だけではなく、退職金を2人分得ることや厚生年

金を2人分得ることにもつながる。それだけで「老後に2000万円」

以上の資産価値がある。

 

共働きを維持する最後のカギは、共家事・共育児だ。男性の家事育

児参加率が低いことが働く女性の負担を過重なものとしている。時

には女性のキャリアにマイナスの影響を及ぼしている。

 

男性が家事をすることや子どもの宿題を見てあげることが、NISA

やiDeCoの資産形成につながる。これは統計的にも明らかだ。こ

こ数十年、女性は仕事も家庭も頑張っているのだ。

 

特に「妻が会社員として稼ぎ続け、夫婦ともにiDeCoに月2.3万

円ないし1.2万円の拠出をする」というのが重要だ。これこそが

仕事と家庭とiDeCoが連動している部分なのだ。

 

【4】

 

誰でも、今ガマンして未来に備えることは得意ではない。行動ファ

イナンスという学問でも、未来に向けて計画的に備えていくことは、

人間心理として難しいという結論が示されている

 

それでも、未来の不安を解消するためにお金を貯める必要がある。

この時、漠然とした不安を埋めるために、漠然とお金を貯めるので

は息が詰まるし、継続できなくなる。

 

そもそも、資産運用を始められない、続けられない理由は、貯めた

り増やしたりする目標や必要性が明確ではないからだ。しかも、今

のペースでお金が貯まるかが不明なままでは、不安は解消されない。

 

だから、何にお金が必要か、いつ必要か、いくら必要かの3つを具

体的にイメージすることだ。それこそが、NISAやiDeCoを活用し

て積立投資を続けていく原動力になるのだ。

 

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■■選書コメント

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資産運用の方法です。一部の資産家でなく、普通の人の資産形成の

ノウハウです。特に、話題の新NISAとiDeCoを併用して活用する

ことで資産を形成する方法がわかります。

 

特にNISAは、来年から制度が大幅に拡充されます。本書は、新制

度に対応し、どこが変わったのか、何から始めるべきか、今から何

をすべきかに答えてくれます。

 

NISAとiDeCoの本はあふれていますが、本書は、単なるマニュア

ルではありません。それらをうまく併用することで、戦略的に資産

形成する方法を解説してくれます。

 

いくら良い制度でも、元手は必要です。本書は、その元手の作り方

から解説します。たとえば家計の見直しにまで切り込んでいます。

また、運用後の継続についても解説します。

 

また、NISAとiDeCoの導入タイミングやメンテナンスなど、資産

形成をトータルで説いています。NISAとiDeCoを、目的でなく、

手段として位置づけて解説してくれるのです。

 

構成は、はじめにNISAとiDeCoについて詳しく解説します。特に、

NISAについては、その成り立ちや新旧の制度を比較しながら、賢

い活用方法とその理由を紹介してくれます。

 

その上で、制度以前のお金や投資の基本を解説します。さらに実践

編として、NISA×iDeCo活用の基本戦略や、はじめ方のステップ、

メンテナンス術まで紹介します。

 

年齢的に遅いのでは?と感じる人もいるかもしれませんが、本書で

は投資開始年齢ごとにシミュレーションしています。55歳のスタ

ートでも2000万円まで増やせることがわかります。

 

というわけで「資産形成の余裕などない」という人にこそおすすめ

です。他にも、手堅く資産形成したい人、将来のお金が心配な人な

ど、お金に関心のあるすべてのビジネスパーソンにおすすめします

 

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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2023

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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
〒101-0052
東京都千代田区神田小川町3-10 新駿河台ビル4F
Tel.(03)6273-7950
Fax.(03)6273-7951

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