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2023/12/01
「自営型」で働く時代

「自営型」で働く時代


自営型でこそ生かせる日本の「強み」
日本企業、日本経済の低迷に歯止めがかからない。一方でIT化や労働力不足といった環境変化は急速に進んでいる。長時間労働への規制は強まり、育児休業や介護休業なども法律で制度化された。このような状況下で、日本の企業や社会が、これからグローバル社会を生き抜くためには、労働生産性を上げるしかない。これを左右するのが、働く人たちの働き方だ...

自営型でこそ生かせる日本の「強み」

 

日本企業、日本経済の低迷に歯止めがかからない。一方でIT化や労働力不足といった環境変化は急速に進んでいる。長時間労働への規制は強まり、育児休業や介護休業なども法律で制度化された。このような状況下で、日本の企業や社会が、これからグローバル社会を生き抜くためには、労働生産性を上げるしかない。これを左右するのが、働く人たちの働き方だ...





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■今週の選書
■「自営型」で働く時代
■太田肇
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
■■選書サマリー
■■
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自営型でこそ生かせる日本の「強み」
【1】
日本企業、日本経済の低迷に歯止めがかからない。一方でIT化や
労働力不足といった環境変化は急速に進んでいる。長時間労働への
規制は強まり、育児休業や介護休業なども法律で制度化された。
このような状況下で、日本の企業や社会が、これからグローバル社
会を生き抜くためには、労働生産性を上げるしかない。これを左右
するのが、働く人たちの働き方だ。
前述の通り、日本企業には強みと弱みが同居している。これから
は、強みを生かし、弱みを捨てることだ。それを可能にするのが、
「自営型」の働き方というわけだ。
【2】
自営型には優位性がある。一般的に仕事の成果は、能力×意欲で決
まる。自営型では、優れた能力が発揮される。掛け算になっている
のは、一方がゼロでは成果につながらないからだ。
たとえば、住宅リフォーム会社の営業担当者が自営型の働き方をす
れば、担当者一貫責任管理システムの元でリフォームの進捗状況を
統合的に把握し、全体的視点で管理ができる。
担当者が「妻は色彩やデザインなど、見栄えへの執着が強い」こと
に気づけば、外壁や手すりを塗装する過程を見て「妻の好みからす
ると平凡な色になりかけている」と感じるかもしれない。
それを避けるために「屋根の部分に少しアクセントを強くして、全
体のイメージを変える」などの提案できる。こうした判断が臨機応
変に行えるのが自営型の利点だだ。
自営型は、担当者の感覚や感情がそのまま生かせる点も強みだ。担
当者が、作業進行中の外観から、依頼者の妻が抱いている期待との
ズレを直感的に察知できれば、即座に修正を施すことができる。
言葉で表現したり体験の共有で伝えたりできないほどの微妙な感覚
でも、直接仕事に反映させられる。その感覚は当人の生まれ持った
個性や記憶の中にある体験、感動などが無意識に生かされるのだ。
【3】
チームワークには2種類ある。一つはメンバーの同質性に基づく。
日本企業では、似通った人物を採用し、長期雇用とローテーション
人事で自社のカラーに合うように育成してきた。
このような同質的メンバーによるチームワークは、仕事の内容も目
標も明確な工業社会、とりわけ少品種大量生産型のシステムにおい
ては適していた。
だが、技術革新で機械による大量生産が可能になり、デジタル化で
ソフト面でもコピーが容易になり、同質的チームワークの必要性が
小さくなった。顧客ニーズの多様化も拍車をかけている。
そこで、重要になるのが異質性に基づくチームワークだ。能力や専
門性が異なる人たちが、共通の目的を達成するために連帯し、各々
の専門能力や個性を生かしてチームのために貢献する。
その過程で個性をぶつけ合い相互作用する。だから創造や革新が起
きる。ハードよりソフトが価値の源泉となり、多品種少量生産や多
品種変量生産が主流であるポスト工業社会の要請に適っている。
【4】
社会的連帯には、類似した者どうしが結びつく「機械的連帯」と、
異なる者からなる「有機的連帯」がある。前者は同質性に基づく。
メンバーの換えがきくため、結びつきが弱く個人の立場も弱い。
有機的連帯は、人間の器官のように、メンバーそれぞれがチームに
とって不可欠だ。メンバー同士が対等な関係で結びつく。まさに
「異質性に基づくチームワーク」と言える。
このチームワークでは、チームの成果と個々のメンバーの利益が一
致している。そのためモチベーションが高く、成果が生まれやす
い。また取り替えが効きにくい。だから個人の立場が強くなる。
しかも、役割や目標が違うため互いの利害が対立せず、共存でき
る。この「有機的連帯」「異質性に基づくチームワーク」に適して
いる働き方こそ自営型なのだ。
※「これじゃ、物足りない?」なら、コチラ
→ https://tinyurl.com/mvph7xvm 
★本書の詳細、お買い求めは、→ https://amzn.to/3QQ74ij
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■■
■■選書コメント
■■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
新しい働き方の提言です。自営業者のように一人でさまざまな仕事
をこなす働き方を「自営型」と呼び、これからの働き方として提唱
します。
リモートワークの普及などもあって、労働時間の短縮は急速に進ん
でいます。働き方に関するテーマは「メンバーシップ型」から、
「ジョブ型」への移行に移りました。
そんな「ジョブ型」ありきの議論に警鐘を鳴らし「自営型」こそ、
日本復活のカギを握ると言います。働き方の未来がわかり、どう備
えるべきかがわかるはずです
著者は、メンバーシップ型かジョブ型かという二択は、視線を歪め
ると警鐘を鳴らします。事実、ジョブ型に近い非正規雇用の働き方
が、新しい働き方のモデルとは考えにくいと思います。
そこで、著者が提唱する第三のモデルが「自営型」というわけで
す。マスコミの報道や、議論をよそに、経営者も働く人も、すでに
そちらに向かって動き出していると言います。
本書では。自営型の優位性や、その恩恵を企業、個人、社会が得る
ために、何を、どう変えればいいかを具体的事例やデータを盛り込
んで解説します。
具体的には、はじめに働き方の現状認識として日本企業の病根やジ
ョブ型が幻想であること、新たな選択肢としての「自営型」や台頭
する自営型社員の実態を、事例を交えながら紹介します。
その上で、なぜ「自営型」こそが解決策になりえるのかを解説しま
す。日本企業の強みを生かすことができ、ジャパンアズナンバーワ
ンの復活の鍵になることがわかります。
経営者や労務関連の仕事をする人はもちろん、現代の働き方に疑問
を感じる人や新しい働き方を知り、そちらに舵を切りたい人など、
立場や業種を問わず、広くお勧めします。
※「これじゃ、物足りない?」なら、コチラ
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発行元:(株)アンテレクト 藤井孝一 Copyright 1999-2023
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■今週の選書

■「自営型」で働く時代

■太田肇

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■■選書サマリー  

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自営型でこそ生かせる日本の「強み」


【1】


日本企業、日本経済の低迷に歯止めがかからない。一方でIT化や

労働力不足といった環境変化は急速に進んでいる。長時間労働への

規制は強まり、育児休業や介護休業なども法律で制度化された。


このような状況下で、日本の企業や社会が、これからグローバル社

会を生き抜くためには、労働生産性を上げるしかない。これを左右

するのが、働く人たちの働き方だ。


前述の通り、日本企業には強みと弱みが同居している。これから

は、強みを生かし、弱みを捨てることだ。それを可能にするのが、

「自営型」の働き方というわけだ。


【2】


自営型には優位性がある。一般的に仕事の成果は、能力×意欲で決

まる。自営型では、優れた能力が発揮される。掛け算になっている

のは、一方がゼロでは成果につながらないからだ。


たとえば、住宅リフォーム会社の営業担当者が自営型の働き方をす

れば、担当者一貫責任管理システムの元でリフォームの進捗状況を

統合的に把握し、全体的視点で管理ができる。


担当者が「妻は色彩やデザインなど、見栄えへの執着が強い」こと

に気づけば、外壁や手すりを塗装する過程を見て「妻の好みからす

ると平凡な色になりかけている」と感じるかもしれない。


それを避けるために「屋根の部分に少しアクセントを強くして、全

体のイメージを変える」などの提案できる。こうした判断が臨機応

変に行えるのが自営型の利点だだ。


自営型は、担当者の感覚や感情がそのまま生かせる点も強みだ。担

当者が、作業進行中の外観から、依頼者の妻が抱いている期待との

ズレを直感的に察知できれば、即座に修正を施すことができる。


言葉で表現したり体験の共有で伝えたりできないほどの微妙な感覚

でも、直接仕事に反映させられる。その感覚は当人の生まれ持った

個性や記憶の中にある体験、感動などが無意識に生かされるのだ。


【3】


チームワークには2種類ある。一つはメンバーの同質性に基づく。

日本企業では、似通った人物を採用し、長期雇用とローテーション

人事で自社のカラーに合うように育成してきた。


このような同質的メンバーによるチームワークは、仕事の内容も目

標も明確な工業社会、とりわけ少品種大量生産型のシステムにおい

ては適していた。


だが、技術革新で機械による大量生産が可能になり、デジタル化で

ソフト面でもコピーが容易になり、同質的チームワークの必要性が

小さくなった。顧客ニーズの多様化も拍車をかけている。


そこで、重要になるのが異質性に基づくチームワークだ。能力や専

門性が異なる人たちが、共通の目的を達成するために連帯し、各々

の専門能力や個性を生かしてチームのために貢献する。


その過程で個性をぶつけ合い相互作用する。だから創造や革新が起

きる。ハードよりソフトが価値の源泉となり、多品種少量生産や多

品種変量生産が主流であるポスト工業社会の要請に適っている。


【4】


社会的連帯には、類似した者どうしが結びつく「機械的連帯」と、

異なる者からなる「有機的連帯」がある。前者は同質性に基づく。

メンバーの換えがきくため、結びつきが弱く個人の立場も弱い。


有機的連帯は、人間の器官のように、メンバーそれぞれがチームに

とって不可欠だ。メンバー同士が対等な関係で結びつく。まさに

「異質性に基づくチームワーク」と言える。


このチームワークでは、チームの成果と個々のメンバーの利益が一

致している。そのためモチベーションが高く、成果が生まれやす

い。また取り替えが効きにくい。だから個人の立場が強くなる。


しかも、役割や目標が違うため互いの利害が対立せず、共存でき

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■■選書コメント

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新しい働き方の提言です。自営業者のように一人でさまざまな仕事

をこなす働き方を「自営型」と呼び、これからの働き方として提唱

します。


リモートワークの普及などもあって、労働時間の短縮は急速に進ん

でいます。働き方に関するテーマは「メンバーシップ型」から、

「ジョブ型」への移行に移りました。


そんな「ジョブ型」ありきの議論に警鐘を鳴らし「自営型」こそ、

日本復活のカギを握ると言います。働き方の未来がわかり、どう備

えるべきかがわかるはずです


著者は、メンバーシップ型かジョブ型かという二択は、視線を歪め

ると警鐘を鳴らします。事実、ジョブ型に近い非正規雇用の働き方

が、新しい働き方のモデルとは考えにくいと思います。


そこで、著者が提唱する第三のモデルが「自営型」というわけで

す。マスコミの報道や、議論をよそに、経営者も働く人も、すでに

そちらに向かって動き出していると言います。


本書では。自営型の優位性や、その恩恵を企業、個人、社会が得る

ために、何を、どう変えればいいかを具体的事例やデータを盛り込

んで解説します。


具体的には、はじめに働き方の現状認識として日本企業の病根やジ

ョブ型が幻想であること、新たな選択肢としての「自営型」や台頭

する自営型社員の実態を、事例を交えながら紹介します。


その上で、なぜ「自営型」こそが解決策になりえるのかを解説しま

す。日本企業の強みを生かすことができ、ジャパンアズナンバーワ

ンの復活の鍵になることがわかります。


経営者や労務関連の仕事をする人はもちろん、現代の働き方に疑問

を感じる人や新しい働き方を知り、そちらに舵を切りたい人など、

立場や業種を問わず、広くお勧めします。


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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

東京事務所:
〒101-0052
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Tel.(03)6273-7950
Fax.(03)6273-7951

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