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2024/08/30
任せる社長ほど会社はうまくいく
任せる社長ほどうまくいく
経営者は任せることが大切だ。特に小規模企業の経営者は、社長業に加え、現場でプレイングマネジャーをしている。専門職なら自分で案件を処理していて人に任せられない人が多い。だが、自分1人でできることには限界がある。処理できる案件は限られるし、体調不良で仕事ができなくなったら業務が止まってしまう。従業員の仕事に対するやりがいも奪ってしまう...
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■今週の選書
■任せる社長ほど会社はうまくいく
■井上 晴夫
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■■選書サマリー
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任せる社長ほどうまくいく
【1】
経営者は任せることが大切だ。特に小規模企業の経営者は、社長業
に加え、現場でプレイングマネジャーをしている。専門職なら自分
で案件を処理していて人に任せられない人が多い。
だが、自分1人でできることには限界がある。処理できる案件は
限られるし、体調不良で仕事ができなくなったら業務が止まってし
まう。従業員の仕事に対するやりがいも奪ってしまう。
自分で仕事を抱え込むことは、社会に対するリスクも大きいのだ。
人を雇って事業をする以上、人に任せる事が必須だ。もちろん、自
分は何もしなくなるわけではない。経営者の仕事にシフトするのだ。
【2】
任せると言うと、部下に仕事を丸投げして楽をするといった悪いイ
メージで語られがちだ。それは任せ方が間違っている。または任さ
れる部下の側に組織に貢献するという意識が低いのだ。
上司や部下に任せるのは、組織全体のためになるからだ。任せるこ
とで、組織に力がついて成長するのだ。業務も円滑に進むようにな
るものだ。
部下は自分の考えと責任で動くようになり、やりがいや達成感が得
られる。任せた上司は時間ができ、本来の仕事ができる。このよう
に任せることは、部下上司、組織の三方良しなのだ。
【3】
自分でやれること、自分でコントロールできることができても、結
果はそこそこで想定内のものだ。人に任せて皆で取り組むからこそ
想定以上の結果が得られるのだ。
こういう時は、みんなの力が合わさって、目に見えない大きな力、
自分を超えた力が生まれるのだ。それが組織を後押ししてくれるの
だ。任せるから、自分の力を超えた成果を成し遂げうるのだ。
任せたら、自分は誰に何を任せるのか考え、フォローをするなど全
体の舵取りをする。だから、後ろめたさを感じる必要は無い。自分
の力を超えた成長を成すために不可欠なことなのだ。
【4】
任せるためには、部下に案件を遂行できるだけの力があることが前
提だ。スキルを教えた上で任せていくことだ。つまり、任せると育
成はワンセットなのだ。
育成には、段階がある。まず答えを教えながらスキルを習得させ、
次いで部下が主体的に考えて動けるようにする。答えを教えるので
なく、自分で見つけられるようにするのだ。
何を任せるかは、部下の能力や適正、意欲、その時の他の仕事との
兼ね合いで決まる。上司が部下の能力や努力、意欲などを判断した
上で任せないと、うまくいかない丸投げになる。
部下の側に組織に貢献する意識が薄い場合もうまくいかない。こう
いう従業員は企業文化に悪影響を与える。これを含めて、上司が任
せる相手を選別するべきだ。
【5】
任せる時は、任せる案件の目的と意義を明確にしてから任せる。単
にお願いする作業を伝えるだけでなく、なぜその作業をするのか、
その手順にはどんな意味があるのかまで伝えることだ。
任せられたことの目的や意義がわかっていれば、任せられた側は仕
上がりのイメージを持てる。そのため、やりがいを持って仕事に取
り組める。案件がただの作業ではなくなるのだ。
また、権限と責任を与えることだ。自分で判断して動いたら上司に
怒られると思えば、モチベーションは下がる。結果、指示待ちの部
下が出来上がってしまう。
それを避けるには、自分で進めていいことと上司に相談すべきこと
を明確にすることだ。その上で見守ることだ。もちろん、報連相は
受けられるようにしておき、動くべき時は、すぐ動くことだ。
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→ https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4774520217/tachiyomi-22
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■■選書コメント
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経営者の仕事術です。仕事を社員にどんどん任せ、自分は社長業に
専念する方法を解説します。任せれば、自分抜きでも仕事が回るよ
うになり、社長がやるべき仕事に向き合えるようになります。
何より、社員が仕事にやりがいを感じ、成長します。その結果、自
律的に動くようになり、会社も成長していきます。正に多くの社長
が望む状態が作れるのです。
自分抜きでは仕事が回らない、お客様が納得しないと思うかもしれ
ません。本書は、そうした状況も踏まえ、任せるために必要な心得
や人材育成など、具体的な方法を教えてくれます。
世の中には、プレイングマネジャーのような社長がたくさんいます。
特に、日本では、社員と現場で汗して働くことが美徳とされ、自分
だけが別のことをすることに抵抗を感じる社長が少なくありません。
ですが、結果的にそれが社員のやる気や成長を奪っている可能性が
あります。それが離職率の高さにつながるかもしれません。著者自
身、そんな経験をしたことを本書の中で吐露しています。
これを受け、本書では、どうすれば任せる経営者になれるのかを詳
しく解説します。任せれば一時的には経営は悪化し、クレームも増
えますが、その対応方法も解説してくれます。
本書を参考に任せれば、経営者として新たなステージに進むことが
できるはずです。それが、社員を育て、組織を成長させるのですか
ら、もっと真剣に任せることに取り組むべきです。
現場で頑張る経営者はもちろん、企業のリーダーやマネジャーなど、
人を束ねて働きながら、仕事を抱えてしまうすべてのビジネスパー
ソンにおすすめします。
★本書の詳細、お買い求めは、
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