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2024/11/15
部下を持ったら、いちばん最初に読む本
優秀なプレイヤーが優秀なマネジャーとは限らない
「人が育たない」「マネジメントは難しい」という人が多い。そういう人のチームでは、メンバーはマネジャーの駒になっている。マネジャーが主役で、メンバーがわき役になっているのだ。脇役は自分からは限界突破しない。素直に動いても、最後まで自分で責任を取ろうとはしない。だから、成長もしない。これを防ぐには、マネジャーが考え方を変えるべきだ...
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■今週の選書
■部下を持ったら、いちばん最初に読む本
■橋本卓也
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■■選書サマリー
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優秀なプレイヤーが優秀なマネジャーとは限らない
【1】
「人が育たない」「マネジメントは難しい」という人が多い。そう
いう人のチームでは、メンバーはマネジャーの駒になっている。マ
ネジャーが主役で、メンバーがわき役になっているのだ。
脇役は自分からは限界突破しない。素直に動いても、最後まで自分
で責任を取ろうとはしない。だから、成長もしない。これを防ぐに
は、マネジャーが考え方を変えるべきだ。
マネジャーは、目標達成して責任を果たそうとする。その結果、メ
ンバーを目標達成のための駒と捉え、手元にある駒をどう使って勝
負するかと考えがちになる。
もちろん目標達成は当然だ。メンバーに動いてもらってパフォーマ
ンスを最大化することが責務だ。だが、大事なことはメンバーの育
成を通した目標達成だ。これができないと皆が不幸になってしまう。
【2】
マネジャーに抜擢されるのは、優秀なプレイヤーだ。会社から「君
のような部下をたくさん作って、チームで結果を出して欲しい」と
ミッションを与えられる。これが悲劇の始まりだ。
メンバーは、マネジャーが伝えたことをなかなか実行できず、成果
も出せない。だからイライラが増す。メンバーも怒られてばかりで
人間関係が悪化する。当然、パフォーマンスも上がらない。
本来なら、相手の願望や適正能力を見極め、部下を育てながら進め
るべきだ。ところが、自分流のやり方をメンバーに押し付けること
から始めがちだ。自分を量産しようとしてしまうのだ。
【3】
優秀なプレイヤーは、過去にマネジメントを受けた経験が少ない。
仮に受けていたとしても、本人にその自覚がない。これも優秀なプ
レイヤーが優秀なマネジャーになりにくい原因の一つだ。
彼らは、主体的で前向きで勉強熱心で努力家だ。目覚ましい成果も
あげてきた。もちろん、結果を出してきた自分の考え方やスキル、
ノウハウや方法論を教えることは重要だ。
大事なことは順番だ。メンバーが「教えて欲しい」という状態にな
っていることが大前提だ。そのためのプロセスを飛ばして「自分の
言った通りにやれ」ではメンバーは育たないのだ。
【4】
マネジャーが自分を基準に考えることも原因だ。彼らは自信があり、
実際に優秀な成績も収めてきた。マネジャーになっても「自分はす
ごい」の感覚でメンバーと関わってしまいがちだ。
こんな状態では、メンバーが結果を出しても「自分の言った通りに
やったからだ」すなわち「自分のおかげだ」と考えがちになる。メ
ンバーの成果さえ自分の手柄にしてしまうのだ。
メンバーからすれば、これは一番されたくないことだ。「せっかく
成果を出したのに、上司に手柄を取られた」と考えてしまう。上司
がいたから成果を出せたのだと考えていたら自信も形成されない。
マネジャーとメンバーは同じ仕事をしていても、同じ人間ではない
のだ。まず、このことを知ることだ。きちんと指導しても、その内
容どう捉えるかはメンバー次第だ。
【5】
メンバーに任せられないことも原因の1つだ。今どきは、多くのマ
ネジャーがプレイングマネジャーだ。マネジャー自身も成果を出し
つつ、メンバーを育成して成果を出さなければならない。
その際、メンバーがマネジャーにと同様の成果を出せるわけではな
い。自分がやったほうが早いし、成果も大きい。だから「自分のコ
ピーが欲しい」と考えがちだ。
たしかに、これは正しように思える。レベルも経験値も違うのだか
ら、人に任せず、マネジャーが自分ですべての仕事をしたほうが成
果が出る。コピーが5人いれば5倍の成果が出るはずだ。
だが、これではチームの仕事にはならない。まくまでもマネジャー
は、プレイヤーでありながら、マネジメントも行わなければならな
い。そのためには、メンバーに上手に任していく必要があるのだ。
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■■選書コメント
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マネジメントの本です。メンバーが成長し、チームの目標もしっか
り達成できるマネジメントの方法です。マネジャーを含めて働く誰
もが幸せになる方法です。
プレイヤーが部下を持ち、マネジャーになると、仕事の質が大きく
変わります。そのため、多くのマネジャーが悩みます。これは無免
許運転のようなものだと著者は言います。
本書はその解決策を提示します。2万人の研修実績を持つトップコ
ンサルタントがたどり着いた心理学をベースにした方法です。すべ
てのマネジャー必読です。
本書で紹介されるマネジメント手法は、リードマネジメントと呼ば
れる方法です。部下が自ら目的・目標を持ち、最善の選択をして行
動するように内発的な変化を促します。
これを可能にするのが、リーダーシップ、成長支援、仕組み化など
5つの技術です。これらを駆使して、部下の遺伝子レベルの欲求に
働きかけていきます。
なお、この手法では、マネジメントは資質でなく技術であるとされ
ています。つまり、学べば誰でも習得できることが前提になってい
ます。その方法をわかりやすく解説してくれます。
仕事の難しさから、マネジメントの仕事に就くことを嫌がる人もい
るようです。でも、一人ではできない成果をあげることができ、人
が育つ瞬間に立ちあえることも魅力です。
そんなマネジメントに携わったら、最初に読んでもらいたいのが本
書です。他にも、組織を活性化させたいプレイングマネジャーや、
中小企業の経営者にもおおすすめします。
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