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2024/11/29
世界の一流は、休日に何をしているのか
ビジネスパーソンは疲れている
ビジネスパーソンは疲れている。たとえ体調に問題がなくても、疲れを感じている人は少なくない。ある調査でも日本人の8割が疲れていると答えている。働き方改革が始まって5年が経つ。年中無休で仕事をする人はほとんどいなくなった。睡眠や休養時間も増加傾向にある。にもかかわらず疲れが抜けないのは、休み方に原因があるからだ...
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■今週の選書
■世界の一流は、休日に何をしているのか
■越川真司
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■■選書サマリー
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ビジネスパーソンは疲れている
【1】
ビジネスパーソンは疲れている。たとえ体調に問題がなくても、疲
れを感じている人は少なくない。ある調査でも日本人の8割が疲れ
ていると答えている。
働き方改革が始まって5年が経つ。年中無休で仕事をする人はほと
んどいなくなった。睡眠や休養時間も増加傾向にある。にもかかわ
らず疲れが抜けないのは、休み方に原因があるからだ。
日本人は休むことが苦手だ。休日の過ごし方のトップ3は、男女と
もに「なんとなくスマホを見て過ごす」「動画やテレビを見て過ご
す」「何もせずゴロ寝して過ごす」となっている。
仕事の疲れが溜まってやる気が起こらず、身体と心を休めることだ
けに休日を費やしているのだ。仕事から離れてぼんやりできる時間
を持つことこそ理想的な休日の過ごし方だと考える人が多いのだ。
【2】
これに対し、欧米のビジネスパーソンはもっとアクティブだ。スポ
ーツや趣味を楽しんだり、友人や家族と過ごしている。サイクリン
グやハイキングなどアウトドアのアクティビティーも人気だ。
また、日本のビジネスパーソンは一人の時間を大切にしているのに
対し、欧米のビジネスパーソンは、友人や家族など他の人たちと休
日を過ごしている。
日本人が充実した休日を過ごせない背景には、たとえば長時間労働
がある。日々、仕事に追われているため、休日の予定を立てる余裕
がないのだ。
また、休日に対する意識の問題もある。日本人の多くが休むことに
対して、罪悪感や後ろめたさを感じている。本当は休みたいのに、
なんとなく休みづらいというのが日本のビジネスパーソンの現状だ。
【3】
これに対して、世界のエリートたちは、休日を何もしない時間と考
えない。積極的にエネルギーをチャージし、知的エネルギーを蓄え
るなど、休養と教養の時間と位置づけているのだ。
だから、趣味や好きなことをしたり、家族や友人と過ごしたり、読
書をしたりするのだ。休日は、心身のエネルギーをチャージして自
己効力感を高める時間と考えているのだ。
休日の過ごし方と仕事の生産性には、密接な関係がある。ある調査
でも、休日に趣味や交友関係を充実させている人ほど、仕事のパフ
ォーマンスが高いことがわかった。
自分で決めたように休日を過ごし、楽しむことができれば自己効力
感が高まる。自分の可能性を肯定的に認知できる心理状態になれば、
前向きな気持ちになり、パワフルに働くことができる。
これは、仕事の生産性を高める上で極めて重要だ。心身ともにリフ
レッシュできる休日を過ごすことで、仕事への意欲や集中力が高ま
り、結果的に生産性の向上にもつながるのだ。
【4】
もちろん、休日を寝て過ごしたり、何もせずにぼんやりとしたりす
ることは、決して悪いことではない。疲れを感じているなら、しっ
かり休んで疲れを取るべきだ。
ただ、もっと大事なことは、疲れたから休むのでなく、疲れる前に
休むことだ。つまり、体力と気力を使い果たさない「温存戦略」を
ライフスタイルに取り入れるのだ。
そのためには、短い時間で成果が出る働き方を心がけ、仕事の生産
性をあげるべきだ。これこそが働き方改革の理想形だ。その原動力
になるのが、しっかり休むことなのだ。
しっかり休んで疲れを取り、体力と気力を回復させ、自己効力感を
高める。これにより、仕事に前向きに取り組むことができ、生産性
が上がり、休みが増えるのだ。
このように考えれば、休むことや休日の重要性が理解できるはずだ。
現在のビジネスパーソンにとって、休み方改革を考えることは、働
き方にも大きな影響及ぼす重要な課題と言えるのだ。
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■■選書コメント
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休日の過ごし方を解説したユニークな本です。戦略的に休むことで、
休養と教養が手にできます。その結果、人生を豊かに過ごすことが
できるだけでなく、仕事のパフォーマンスも上がります。
その方法を世界のビジネスパーソンから学びます。日本では、休日
は休息のためとなりがちで、身体と気持ちを休めることだけを考え
がちです。これでは、疲れもストレスも解消されません。
大事なことは、休日の過ごし方です。何もしないのでなく、休養と
教養をバランスよく習得するように位置づけることです。その方法
がわかります。
まず、休日に対する考え方を変えることです。休日を単なる休息の
時間でなく、仕事で成果を上げるための原動力を手にする時間と考
えることです。
仕事のためというと、苦行や修行を連想しがちですが、大事なこと
は、スポーツや趣味など、休日そのものを楽しむことです。これに
より、自己再生とエネルギーチャージが可能になるのです。
本書では、はじめに日本と世界の休日に対する考え方や過ごし方の
違いを詳しく紹介し、その方法として土曜と日曜を戦略的に使い分
けることや取り入れるべき新習慣などを紹介します。
読めば、世界のビジネスパーソンの休み方がわかり、理想の休日が
イメージできるようになるはずです。これにより、これまでとは違
った視点で自分の休日を見つめ直すことができるはずです。
現役のビジネスパーソンで、仕事が忙しくて心や身体の疲れが取れ
ない人、休みをもっと有意義に使いたい人など、自分の休みの過ご
し方に危機感を持っている人におすすめします。
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