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2025/03/14
うまく「聞ける人」と「聞けていない人」の習慣
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話のリード権は聞き手が持っている
会話で目立つのは話し手だ。話の内容の中心になっているのも話してだ。ただ、いざ話すとなると、話し手は聞き手の影響を大きく受けている。たとえば、面白いことがあって、それを伝えようと話し始めたとする。ところが、聞き手の反応やリアクションが薄いと話す気は失せていく。話し手が、どれだけ濃く話すかは聞き手次第なのだ...
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■今週の選書
■うまく「聞ける人」と「聞けていない人」の習慣
■山本衣奈子
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■■選書サマリー
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話のリード権は聞き手が持っている
【1】
会話で目立つのは話し手だ。話の内容の中心になっているのも話し
てだ。ただ、いざ話すとなると、話し手は聞き手の影響を大きく受
けている。
たとえば、面白いことがあって、それを伝えようと話し始めたとす
る。ところが、聞き手の反応やリアクションが薄いと話す気は失せ
ていく。話し手が、どれだけ濃く話すかは聞き手次第なのだ。
つまり、聞き手のあり方が、話し手の話し方を変えるのだ。話し手
が気持ちよく話すためには、話し手のスキルより、相手が良い聞き
手であることが重要なのだ。
会話がうまく進まない、本音で話してもらえない、話を聞いてもら
えない、相手と距離が縮まないといったコミュニケーションに関す
る悩みを抱えているなら聞き方を見直すべきだ。
自分が良い聞き手になれば、相手は心を開き、もっと近く、もっと
深く、会話が正しいものになる。聞き方を整えれば、相手との関係
性を一歩進めることができるはずだ。
【2】
息を吐くためには、まず吸う必要がある。会話も同じだ。話すこと
と聞くことを繰り返すから成立する。きちんと話すためには、まず
しっかり聞くことが大切なのだ。
会話が空回りする人は、相手の話が聞けていないのだ。自分の言い
たいことを考えることで頭がいっぱいになり、相手を無視して一人
で突っ走っているのだ。
これでは、どんなに話し方が上手くても、相手はついてこられな
い。その結果、コミュニケーションを楽しむこともとうていできな
くなる。
【3】
「ぴったりの表現」「的確な言い回し」という時「言い得て妙」と
いう。それは聞き手の気持ちを表す。聞き手が「自分が言いたかっ
たことは正にそれだ」と思った時にそう表現するのだ。
うまく話せる人とは、相手の気持ちを汲み、共感が生まれるように
話す人だ。相手の話を聞かないで、相手の気持ちを汲むことなどで
きるはずがない。
だからこそ、うまく聞ける人は、話すこと以上に聞くことを大事に
する。相手に寄り添う姿勢が、距離感を縮めるのだ。その結果、コ
ミュニケーションも気持ちよくできるようになるのだ。
【4】
聞くことで受け取りたいのは「言葉」よりも「心」だ。「言葉を聞
く」のでなく「心を聞く」べきなのだ。相手の言葉の少し奥にまで
手を伸ばすイメージだ。
たとえば、相手が「これはあまり好きじゃない」と言ったとする。
それを言葉通り受け取ることもできるが、もう一歩踏み込んで考え
てみることもできる。
なぜ「嫌いや苦手でなく、好きじゃないというのか」「これはとい
うことは、似ているが好きなものもあるかもしれない」「あまりと
はどのくらいのイメージなのだろうか」という具合だ。
あえて「好きじゃない」という言葉を選んだ理由が相手の中にある
はずだ。少し視野を広げて、そこまで手を伸ばしてみることだ。そ
れが、相手に興味を持つと言うことだ。
【5】
相手に興味があるなら、相手の話をもっと聞きたくなるはずだ。そ
れは必ず態度にも現れる。誰しも、自分に興味を持ってくる人に話
したいと思うものだ。
自分に興味を持ってくれる相手に興味が湧けば「その人の話も聞い
てみたい」と思うはずだ。こうして聞き上手な人は、話を聞いても
らいやすくなるのだ。
相手を大事にすれば、相手からも大事にしてもらえるのだ。自分の
話を聞いて欲しいなら、まず相手の話をしっかり、丁寧に聞くこと
からはじめるべきなのだ。
★本書の詳細、お買い求めは、
→ https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4756923739/tachiyomi-22
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■■コメント
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コミュニケーションの本です。中でも、聞くことにフォーカスし、
その方法を教えます。コミュニケーションというと、話し方を学ぶ
人が多いですが、本当に大切なのは聞き方のほうなのです。
会話の主導権を握るのは聞き手だからです。聞くことなら、話し下
手にもできるものです。そのほうが相手にとって好ましい会話にな
るといいます。実際、コミュ力が高い人は、一様に聞き上手です。
本書は、単に聞く力を鍛えるだけでなく、それをビジネスや人間関
係の構築に生かす方法を解説します。身につければ、公私にわたり
人付き合いが上手くなるはずです。
著者の言うように、聞くことは本当に大事です。誰もが本当は話し
たいと考えています。自分の話を聞いてくれる人を、自分を大切に
してくれる人と認識します。
本書は、そんな聞き方について「聞けている人」と「聞けていない
人」を比較しながら解説します。具体的な場面をもとに、実践的方
法を紹介していきます。
はじめに、聞き方の基本を紹介し、リアクション、距離の縮め方、
盛り上げ方、仕事や人間関係に生かすコツ、話の引き出し方など、
目的別に紹介し、聞き上手の考え方で締めています。
本書のアドバイスをいくつか試すことで、相手の反応が変わるはず
です。その効果に後押しされるように、無理なく楽しく聞けるよう
になるはずです。
「会話が弾まない」「相手が本音で話してくれない」「話を聞いて
もらえない」「相手と距離が縮まらない」など、コミュニケーショ
ンや人間関係の悩みを抱える人におすすめします。
★本書の詳細、お買い求めは、
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