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2025/03/28
「頭の中のひとりごと」言いかえ図鑑
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頭の中のひとりごと
仕事をしていれば「あんなこと言わなければよかった」「また失敗した」「あの人、ちょっとおかしいんじゃないか」などと頭の中にネガティブな言葉が浮かんでくることがあるはずだ。人は、無意識のうちに頭の中でひとりごとをつぶやきながら過ごしている。その回数は、なんと1日4~6万回という。単純計算すると2秒に1回は自分と対話をしていることになる...
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■今週の選書
■「頭の中のひとりごと」言いかえ図鑑
■片田智也・川見敦子
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■■選書サマリー
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頭の中のひとりごと
【1】
仕事をしていれば「あんなこと言わなければよかった」「また失敗
した」「あの人、ちょっとおかしいんじゃないか」などと頭の中に
ネガティブな言葉が浮かんでくることがあるはずだ。
人は、無意識のうちに頭の中でひとりごとをつぶやきながら過ごし
ている。その回数は、なんと1日4~6万回という。単純計算する
と2秒に1回は自分と対話をしていることになる。
これがポジティブで前向きな内容ならいい。気持ちが明るくなって
心も軽やかになるはずだ。だが、大抵の人は、ネガティブで後ろ向
きなひとりごとを言っているものだ。
なぜなら、人間の心はリスクを大げさに見積もる癖があるからだ。
ネガティブなことを1日中話していることを想像すれば、気分が滅
入って心が重苦しくなってしまうことがわかるはずだ。
【2】
自分に不都合なことが起きると、人は「危険を回避しなくては」と
考えて、精神的なモードが切り替わる。そして一時的に考えの視野
が狭くなる。
視野が10あれば、1の問題は小さなものに見える。だが、3の視
野しかなければ、同じ問題も主観的な大きさは3倍になる。客観的
には些細なことも、頭の中で大きく感じてしまうのだ。
他人から見れば、簡単な悩みも、本人にとっては絶望的に感じられ
る。他人の悩みには当事者としての感情がないから視野が狭くなる
ことがない。冷静に考えられるから解決策が見えやすいのだ。
【3】
逆に、当事者の立場で、感情を抑えて客観的に問題を捉えることは
困難だ。気づかないうちに実際より物事を大きく捉えてしまう。後
ろ向きな対話をして、心をさらに重くしている人が少なくない。
物ごとそのものは変えられなくても、その物事についての考えは自
分次第と言える。それがわかれば、せめて自分の考えは良いものに
しようと頭の中の独り言に注意を向けるようにするべきだ。
必要以上に深刻に考えなければ、その分、客観的で冷静な視点も戻
ってくるものだ。事実は何も変わらなくても、それについて悩んだ
り、嘆いたり、心が重くなるようなことはなくなるはずだ。
【4】
たとえば、病気になると?心が重くなる。不安になって自信もなくな
り、小さなことにも動揺する不安定な精神状態になる。当然、考え
の視野も狭くなり、必要以上に深刻に考えてしまう
頭の中のひとりごとも、ネガティブで後ろ向きになる。いつも精神
的に疲弊して、何をしても心が重い状態が続く。だが、悪いことに
悪い考えを重ねれば、二重の意味でつらくなる。
事実は変えられないが、自分の考えは自分次第だ。だから、せめて
自分の考えだけは良いものするべきだ。そのためには頭の中のひと
りごとに注意を向けるべきだ。
必要以上に深刻に考えなければ、客観的で冷静な視点も戻ってく
るものだ。事実は変わらなくても、それについて悩んだり、嘆いた
り、心が重くなるようなことはなくなるはずだ。
【5】
口に出すかどうかにかかわらず、言葉は諸刃の刃だ。悪いことがお
きて沈んでいるところに「最悪だ」「終わった」「詰んだ」などと
ひとりごとで追い打ちをかければ、傷口に塩を塗ることになる。
仕事をしていれば、辛いことやしんどいことは必ず起きる。問題を
ゼロにすることはできない。だが、それらをどう思うか、どう認識
するかなど、頭の中のひとりごとなら、自分で決められる。
無意識に物事を大きく、深刻に捉え過ぎている可能性がある。そう
なっていないか、頭に浮かんだ言葉を、客観的に見直す習慣を持つ
ようにするべきだ。
★本書の詳細、お買い求めは、
→ https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4827214905/tachiyomi-22
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■■コメント
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メンタルヘルスの本です。疲れた心を軽くする方法です。無意識に
頭の中に浮かんでいるひとりごとを、意識してポジティブなものに
変えることで、気持ちを明るく、軽やかにする方法です。
仕事をしていても、色々と思うことはあるものです。しかも、その
多くはネガティブなものばかりです。これは、ネガティブな人と対
話しているのと同じですから、やがて気分が滅入ってきます。
悪いできことに悪い考えを重ねれば、気持ちはふさぐばかりです。
そこで、ひとり言のほうはポジティブなものに変えていきます。そ
の効果と具体的な方法を、事例とともに解説してくれます。
仕事に問題やトラブルはつきものです。どこにでも嫌な人、苦手な
人はいるものです。そこは変えられませんが捉え方は自分次第で
す。そのできることにフォーカスするのが本書です。
職場でネガティブなことが起きた時、つい言ってしまいがちなひと
りごとを81例取り上げます。そして、その一つ一つをポジティブ
なものに言いかえた上で解説してくれます。
人間関係、ストレス、コミュニケーション、失敗が怖い、メンタル
が不安定、逆境や困難など、仕事で直面しがちな状況ごとに、章を
わけてわかりやすく解説してくれます。
気になるものから読んでもいいし、つらくなった時にめくってもい
いと思います。心のハンドブックとして活用できます。読めば狭く
なった視野を取り戻し、疲れた心が軽くなるはずです。
職場の人間関係で悩んでいる人、小さなことを気にしがちな人、精
神的に弱い人はもちろん、もっとポジティブに前向きに暮らしたい
人におすすめします。
★本書の詳細、お買い求めは、
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