テーマ :耽読日記 読書術
本の洪水から、良書を抜き出すテクニック
「何のために本を読むのか」自分の目的が明確になったら、ここではじめて書店に足を運びましょう。
しかし、書店は本で溢れています。いくら目的が明確でも、本の洪水の中から、限られた時間で、自分の目的にピッタリの本を発掘するのは至難のワザです。
読まなければ中身が判断できないのが書籍ですから、瞬時に内容を見分けるのは容易ではありません。しかし、読書が有益なものになるか、お金と時間の無駄遣いになるかの分かれ道ですので、工夫が必要です。
「パラパラと中身を見れば、だいたい分かる」という意見もあります。しかし、本の洪水を目の当たりにした場合、そもそも「どの本を手に取るか」が大問題になります。
そこで、まず私が「どの本を手に取るか」を決める方法をお教えしましょう。以下の順番でチェックしていきます。
・タイトル(サブタイトル)
・帯のコピー
・著者
・出版社
・表紙のデザイン
まず、タイトル、サブタイトルは「どんな分野について書かれた本か」の目安にします。
これから読む人に本の中身を的確に伝えたいと考えるのは、著者も同じです。せっかく書いた本ですから、読んだ方に満足してもらいと思うのは当然です。
その点、タイトル、サブタイトルは、中身を的確に伝えることができ
る最も有効な手段です。だから、著者と出版社が練りに練ってつけています。
ただし、タイトルを過信するのは禁物です。有効な箇所だけに、売るために付けられた単なる“キャッチコピー”に利用されることも少なくないからです。
中には意図的に売れそうなタイトルをつけている羊頭狗肉のような本もありますので要注意です。
「売らんかな」精神丸出しのもの、極端に奇をてらったもの、あまりにも買い手に日寄ったタイトルの本は避けた方が無難でしょう。
いずれにしろ、タイトルは、100%信用できません。どうしても他の要素も吟味する必要がでてきます。
そこで、次に著者名に着目します。自分が得ようとする知識の世界で第一人者と呼ばれる人が出した本なら、必ず手に取ります。かつて読んだことのある著者なら、ある程度判断できます。
ただし、著名な著者ほど、次々著書を出します。読んでみたら「焼き直しだった」「監修だけだった」ということも多々あります。その点は、本を手に取ってからチェックする必要があります。
さらに、出版社にも注目します。出版社ごとに、取り扱う書籍のカラーは大きく異なるからです。固い本が多い、訳書が多い、新人の発掘がうまい、などです。
慣れてくると出版社ごとに、どのような傾向があるかが大体見えてきます。自分の気に入った出版社が見つかれば、本選びは格段に早くなります。
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