vol.21 2007年9月07日
テーマ :耽読日記 読書術

本の中身をブラウジングする

目次全体に目を通して「面白そう」「読んでみたい」と感じたら、目次で気になった章の数ページをパラパラと読んでみましょう。インターネットの世界で言う、ブラウジング(拾い読み)です。

ポイントは、第一章か第二章を優先して目を通すことです。一般に、著者の言いたいことは、第一章か第二章に凝縮されています。だから、このあたりをさらりと読めば、中身がだいたいのがふつうです。

書籍は、数ページにわたる分厚い体裁をしていますが、正直、書き手としてイイタイコトは、たった一言に集約されるのがふつうです。そして、それは冒頭に記述するのがふつうです。

しかし、それでは本として成り立ちません。だから、主張を裏付けたり、強化するための具体的な事例やエピソード、具体的実践方法などを付け加わえていきます。

私は、大物から新人まで、何人かのビジネス書の著者と親しくさせていただいています。本の書き方について話題になることもありますが、皆さん一様におっしゃるのが「イイタイコトは、先に書く」ということです。

確かに、全部読んでようやく良さがわかるような本では、買ってもらえません。「イイタイコト、キモの部分は、つかみにあたる、はじめにや第一章、せいぜい第二章に書く」そういう人がほとんどです。(もちろん例外もあります)

このあたりは、物語や映画などと、大きく違うところかもしれません。

第一章や第二章が面白ければ、買っても良い候補に入れましょう。反対に、その部分すら、「くだらない」と思われるなら、全編くだらない可能性が高いですから、買わずに書棚に戻し、他の本をあたるのが無難です。

なお、第一章や第二章ナナメ読み、これは時間の無いときの読書にも活かせます。この部分で著者の主張を掴んだ上で、あとは気になる章を広い読みすれば、著者の主張はおおむねつかめます。

また、これは訳書に多いのですが、章ごとに「まとめ」が付けてある、親切な本があります。こういう本は、その箇所を読めば、内容を把握することができます。

忙しければ、そこだけ読めば骨子がわかってしまいます。実際に読む場合も、まずこの部分から読むようにすると、読みながら混乱することが避けられます。


コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
https://www.bbook.jp/mt4/mt-tb.cgi/440