vol.28 2007年11月02日
テーマ :耽読日記 読書術

オンライン書店で本を選ぶ

以前、書籍選びの際には、できるだけ書店に足を運ぶことが大切だと申し上げました。本は実際に手に取って選ぶのが確実だからです。

反対に、買いたい本が決まっているなら、オンライン書店でいいことになります。探す手間も、持って帰る手間も省けます。

要は、使い分けです。私は、書店は投網、オンライン書店は一本釣りだと思っています。要するに、買う本が決まっていない場合は書店に、決まっているならオンライン書店を活用しているのです。

特に、遠隔地に住んでいて、近所に書店がない人にとって、オンライン書店は救世主です。以前は、地方の方が東京にいらっしゃると、必ず空いた時間に書店に顔を出していたものです。

ところが、最近そういう方も少なくなりました。それでも、地方の方と話していても、情報格差を感じなくなりました。それは、オンライン書店の貢献が大きいのだと思います。

また、忙しくてどうしても書店に足が運べないという方もいます。そういう、書店に行けない方は、必然的に選書の段階からオンライン書店だのみになります。どうしたらいいのでしょうか?

私が参考にしているのは、やはり、ランキングと書評です。まず、ランキングです。一般にオンライン書店では、ジャンルごとのランキングが出ています。

もちろん、注意が必要です。まず、更新頻度が高すぎます。一時間おきに更新されています。そのため、タイミングによって、瞬間風速的に売れた本を、恒常的に売れている本と勘違いしてしまいます。

また、これを使ったやらせがあります。その証拠に、ときどき、とんでも無い「駄本」が混じっています。

これを防ぐために、書店が発表しているランキングも参考にしています。一部の書店は、自店のベストセラーをネットで公開しています。検索エンジンで「ベストセラー」で検索してください。

あとは、書評です。オンライン書店では、読者が読んだ書評が公開されています。利害関係の無い、第三者の口コミ情報ですから、大変有益な情報です。

ただし、これも注意が必要です。ここにも、著者や著者の会社の社員、著者の熱狂的な信者による、自作自演ややらせがあるからです。特に、出版当初の書評は、やらせの可能性があります。

では、悪い書評は鵜呑みにしていいかというと、そう単純でもありません。ときどき、ライバル出版社や、著者の会社の競合他社などからの嫌がらせもあるからです。

アマゾンなどは、評価者の格付けも載っていますので、高い格付けの評価者の書評だけを信じるという手もあります。ただ、彼らは、あまり悪い評価はしません。

一つ言えるのは、出版から、しばらく経ってから書き込まれた書評は、おおむね正確であるのが普通です。

また、同じくアマゾンでは、中身の一部が読める「なか見!検索」というサービスも行っています。これに参加している著者や出版社の本なら、買う前に、必ず目次などをチェックしています。

いずれにして、オンライン書店の情報は、実物を見ることができず、限られています。(だからこそ、私のような書評メルマガが、重宝されているのですが・・・)

「当たりはずれはあるもの」と割り切って、買われることをお薦めします。それでも、利用価値は十分あると思います。


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