vol.35 2007年12月14日
テーマ :耽読日記 読書術

本を、手に馴染ませる

本を読みやすくするために、手に馴染ませる作業、いわばなめす作業をします。具体的には、各章の扉のページを、大きく180度に開き、折り目を付けていくのです。

ハードカバーなどは、バリバリと無惨な音を立てます。ひどいときには、そこから裂けてしまいます。それでも、気にしません。

こうすることで、本が糊の力で閉じようとする力を弱めることができ、本が開きやすくなります。また手に馴染み、読みやすくなります。

男性なら、子どものころに経験があると思いますが、新品のグローブを買うと、手に馴染ませるために、踏みつけたり、水につけたりしたと思います。

また、新品のジーンズも履く前に、ワザと水洗いしたり、手洗いしたりすると思います。これと同じ感覚です。

こうして、加工を加えることで、書店に平積みされていたたくさんの本の中の一冊が、自分だけの一冊になった気がします。その感覚をじっくりと味わいます。

私にとって、この作業は、読書前の重要な儀式になっています。一見、くだらないことに思われるかも知れませんが、本が非常に読みやすくなります。

また、「これからこの本と向き合うぞ」ということを宣言し、読書に精神を統一させる上でも効果があります。(本は傷みますが・・・)本は道具と割り切れる方は、ぜひ試してみてください。


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