vol.52 2008年6月06日
テーマ :耽読日記 読書術

メディアを駆使して、書籍を深掘りする

書籍の楽しみ方としては、「著者とは別の切り口からアプローチする」ことで、より深いインプットをするという方法もあります。

たとえば、読書をきっかけに、書いてある内容を自分で掘り下げることで、より広範囲に知識を取り込むことができます。

まず、書いてあることで深く共感したこと、気になること、もっとよく知りたいこと、よく分からなかったことなどは、インターネットで周辺情報を探ってみます。

検索エンジンにキーワードを入れれば、大抵の言葉はヒットします。関連する情報がずらりと出てきます。むしろ、その取捨選択に苦労するくらいです。それらを一通り読んでみます。

類書を読んでみることもできます。切り口としては、同じテーマの本を読むという方法もありますし、同じ著者の本を読むという方法もあります。シリーズになっているような本なら、同じシリーズの他の本を読むという方法があります。

いずれにしても一つの本から、他の本を次々に読んでいくことは、知識の広がりとともに、奥行きも深めてくれます。

 同じ書籍でも、ちがったタイプの本を読んでみるという方法もあります。たとえば、ビジュアル的に優れた図鑑や、ガイドブックなどに目を通すとよく分かります。

 私は、歴史小説などを読むときは、あらかじめ図説や地図などを取り寄せておいて、手元において読むようにしています。とてもよく分かります。

 歴史小説に関して言えば、読む前や読んだあとに映画を借りてくることもあります。分かりにくい昔の町の様子や、衣装などがイメージできるようになり、生き生きと読み進めるようになります。

先入観が混じってしまうという欠点もありますので、注意が必要ですが、その欠点を割り引いても、効果があると思います。

ビジネス書の場合も、ある程度のベストセラーなら、ムックという、写真や図説重視の書籍が発行されている場合があります。こうした本にも目を通すと、知識の厚みがまします。

旬のテーマなら、テレビで特集を組むこともありえます。その場合は、著者へのインタビューや、書籍にまつわる出来事も入念に取材してあることが多いので、大いに参考になります。

テレビまで行かなくても、雑誌が特集をしていることはよくあります。雑誌の特集にも、著者や関係者のインタビューが掲載されていて、内容がより生き生きと迫ってきます。

書籍は読まなくても、日ごろからテレビを見たり、雑誌や新聞は読んでいるという人は、少なくないと思います。 そういう人からすれば、あえて雑誌で確認するなら、最初からら雑誌を読めば良く、わざわざ書籍で学ぶことに意味が感じられないかも知れません。

しかし、テレビや雑誌は、ビジュアル重視です。情報量としては、多くありません。詳しくない人でも分かりやすくするために、そうとうはしょってあります。

また、新聞は時事性に優れています。しかし、情報が断片的すぎて表面的な理解になりがちです。 その点、書籍は体系的に、しっかりと書かれています。

書籍を読んだ上でこうした情報に触れるようにすると、俄然興味がわきます。また、格段に深い理解ができるはずです。 要するに使い分けです。媒体それぞれの特色を理解した上で、うまく付き合うことをお勧めします。


コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
https://www.bbook.jp/mt4/mt-tb.cgi/477