vol.56 2008年6月27日
テーマ :耽読日記 読書術

お値段以上に喜ばれる、本をプレゼントする

読書を習慣にすると、自分のために読んだ本の内容が、ときどき特定の「誰か」にお勧めしたい内容だということがよくあるものです。

たとえば、生き方のヒントになりそうな本を読んで、「これは人生の岐路に立っているあの友人に」とか、仕事の取り組み姿勢の参考になる本を「職場の後輩に」という具合です。

もし、本当に相手の問題解決や要望にピッタリくる内容の本でしたら、大変に感謝されるはずです。推薦するだけなら、大したお金もかかりません。

何より「いつもあなたの事を気にかけていますよ」ということのアピールにもなります。これは相手の心に響くはずです。究極のカスタマイズされたサービスですから、相手は感動してくれます。

ただ、お薦め本として推薦するだけでは、相手はわざわざ買って読まなくてはなりませんので、面倒と思うかも知れません。

読書が習慣化していない人にとっては、書店に出かけて本を買うという行為は、実はとてもおっくうです。

それでも勧められたら「読まなくては」と強迫観念に駆られることになります。そんなことで相手にストレスを与え、煙たがられるようになっては、本末転倒です。

そこで、貸すという方法もあります。これなら、相手は手間も、経済的な負担もありませんので、少しは楽になります。

ただ、前出の通り、本の貸し借りは、何かとトラブルの元です。自分が気に入った本であれば、なおさらです。片時も手元から話したくないでしょう。

また、自分の書き込みがあったりして、貸すのに抵抗がある場合もあるかも知れません。もし、貸すことを想定することで、自分の書き込みの勢いがそがれるとしたら、本末転倒です。

読む側も、返すとなると「きれいに読まなくては」と負担を感じることになります。

一番いいのは、本人のために本を買ってプレゼントすることです。わざわざ自分のために買ってきてくれたと思えば、相手は喜んでくれますし、一生懸命読んでくれるはずです。

お金はかかりますが、たかだか千円かそこらの話です。気の利いた喫茶店でお茶をして、勘定を自分が持つのと変わりません。相手が負担に感じることもない金額です。

これで、相手に感謝してもらえるなら安い物です。「あのとき薦めてもらった一冊が転機になって、今の自分があります」なんて言われたら、これ以上の喜びはないと思います。

もし、上げることに相手が心理的な負担を感じるようなら、貸すのもいいと思います。その場合でも、同じものを買ってきて貸すようにします。

そして、貸した本のことは忘れてしまいます。万が一、戻ってきたら、また別の人に貸せばいいのです。最後は、古本屋に売るなり、会社や図書館に寄付するなりすればいいと思います。


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