vol.59 2008年8月08日
テーマ :耽読日記 読書術

オンライン書店の書評欄に書く

読書のアウトプット力を鍛える上でお薦めの方法があります。それは、アマゾンなど、オンライン書店のレビュー欄を書くことです

これを書くと、文章力や要約力が格段に磨かれます。書籍の要点を的確に把握し、その点に関するコメントを簡潔に述べる技術は、ビジネスの様々な分野で活用ができます。

ある雑誌社の方が、新人記者の訓練に、本を読ませて要約を書かせると言うことをやっていると言っていました。プロ養成の訓練にも使われているわけです。

レビューは、人が読みますので、好き嫌いだけでなく、その理由を書く必要があります。他の書籍と比較して評価するなど、客観性を意識するようになります。

読んだ人からの投票でランキングも決まり、その結果が公開されますので、順位が上がったときになどは励みになります。

何より、読む人がいない物を漫然と書くより、誰かが読む前提で買いたほうが、真面目に書くと思いますし、続くと思います。

レビューは、基本的に誰でも書くことができます。また、ガイドラインに沿った物であれば、すべて一般に公開されます。

私も、サラリーマン時代には、書評を書いていた時期があります。理由は、当時わずかですが、お小遣いがもらえたからです。

オンライン書店の黎明期は、利用者も少なく、レビューを書く人もほとんどいなかったために、レビューを書くと、オンライン書店が原稿料を払ってくれたのです。

私は、勤め人時代、書籍の買いすぎで、いつも金欠でした。それで、書籍を買っては、書評を書き、そこから次の書籍代を捻出していたわけです。

好きな本を読んでお金がもらえるのですから、「こんなにおいしいことはない」と思いました。それで、暇さえあれば書いていました。

今思えば、お金以上に、文章力を磨えていただいたと思います。これが大きかったと思います。ミュージシャンにとってのストリートライブ、格闘家にとっての他流試合のような物だったのです。

今では、レビューを書くことがすっかり普及しましたので、お金をもらえることはないようです。しかし、投稿することで自分の書評力を磨くことはできると思います。

こうして、書評力を付ければ、雑誌社に売り込むこともできます。書評欄は、どの雑誌にもありますが、あまり書き手がいないために、編集長が自ら書いているケースも少なくないようです。

雑誌の連載を勝ち取ることは難しいですが、書評なら喜んで書かせてくれるかも知れません。そうすれば、わずかでも原稿料がいただけるはずです。

何より、書籍の要約力、文章力の訓練になります。オンライン書店のレビューで自信がついたら、一度、思い切って売り込みをされてはいかがでしょうか?


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