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2003/06/27
すべては「単純に!」でうまくいく
日常生活をシンプルにすれば、それだけでもっと幸せになれると、本書はその具体的な方法を紹介しています。
その方法は、それこそシンプルな物ばかり。だから「この忙しいのに、さらにシンプルにする方法まで身につけなければならないのか!」なんて考える必要はありません。
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■■ ビジネス選書&サマリー
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=今週の選書=
■すべては「単純に!」でうまくいく
■ローター・ザイヴァート、ヴェルナー・キュステンマッハー
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今週は、モノ、金、自分をシンプルにすることで、ストレスが消え、
人生もラクになるというご提案。
【1】
あなたに生き甲斐を与えられる人はあなたしかしない。生きがいは
あなたの中にあり、常に出番を待っている。充実した人生とはチャ
ンスをつかみ、それを発展させることだ。
そして自分の居場所を手に入れ、そこであなたと周りの人が理想的
に前進することだ。充実した人生を送るには自己愛と隣人愛のバラ
ンスが大事なのだ。人生をシンプルにすればそれが可能になる。
誰もが今の複雑な暮らしにウンザリしているはずだ。携帯電話の説
明書一つとってもぎょっとするほど分厚い。市場に溢れる品物は、
好きなモノを自由に選べる楽しさよりむしろストレスになっている。
仕事も複雑になる一方だ。誰もが声なき声に「もっと、もっと」と
絶えずせき立てられている。何かにおいたれられ、脅されているよ
うに感じている。
【2】
人生をシンプルにすることは難しいことではない。もともと人間は
物事をシンプルにする生き物だ。あらゆる複雑な行動や発明は物事
をシンプルにしたいという気持ちから発している。
庭付きの家を建てるのは仕事を終えた後にのんびりしたいからだ。
食器洗い機は洗い物がしたくないから発明された。お役所ももめ事
などが起きたときにシンプルに解決できるように作られたものだ。
ところがそのような意図は活かされていない。マイホームの手入れ
が住む人の時間を奪い、食器洗い機の取扱に苦戦し、行政が一種の
権力になっている。
このようにシンプルであるための努力が、次から次へと複雑なモノ
を生み出した。この間違った流れを変えることで、暮らしをシンプ
ルにすれば、人生のあらゆる領域に心地よい空間ができる。
【3】
人生の様々な局面は大きく7つに分かれている。順番にシンプルに
していくのがよい。最初は物だ。これはあなたの持ち物すべてを意
味する。
もしあなたの机の上が見ただけでうんざりするくらい散らかってい
ているなら、すぐに片づけるべきだ。机が散らかっていると捜しも
ののために時間を浪費し頭は混乱するからだ。
これを簡単にやる方法に四分円法がある。まず何もの載っていない
机をもう一つ用意し、その上を以下の4つのスペースに仕切る。
・捨てるもの
・人に任せるもの
・重要なもの
・特別な場所
準備ができたら、自分の机の上にある物を、時計回りにもう一つの
机に振り分けていく。1枚の紙といえども決して残してはいけない。
また時間をとって、かかりっきりになることだ。
【4】
お金に対する考え方もシンプルな方がいい。お金に対するまちがっ
た思いこみがあなたの成長を邪魔している。一度お金に関する考え
を整理し、気持ちをすっきりさせたい。
多くの人が「幸せになるためにはお金が重要だ」と思っている。し
かし、お金と幸せを混同してはいけない。今の幸せを犠牲にしてま
ずお金を手にすれば、将来幸せになれると考えるのは間違いだ。
本当は幸せだから裕福になれるのだ。だから自分にとって本当に大
事なことだけに専念するべきだ。多くの人が今の人生とは全く別の
生き方を目指して無駄な努力ばかりしているがそれは間違っている。
今の自分がすでに手にしている幸せをもっと正しく評価して楽しむ
べきだ。これが幸せのカギだ。本当の豊かさは周りの人に受け入れ
られ、評価されることであり、お金で買えないものなのだ。
【5】
あなたが幸せか不幸せかは、あなたの置かれた状況で決まるのでは
ない。あなた自身にかかっている。休暇中に浜辺でデッキチェアに
寝そべっているときに幸せを体験することはないはずだ。
幸せとは、むしろ心身共に限界まで張りつめたときに感じるものだ。
内側からわき上がる好奇心がむらむら燃え上がり、身を焦がすよう
な感激になることがある。本当の幸せを感じるのはそんなときだ。
子どもが一心に遊びにふけるように、目の前の行為に没頭すると他
のことはどうでもよくなる。すると水が流れるようにあらゆる行動
は自然な流れとなり、まるで時間が止まったように感じられる。
こうなるとすべてのことが勝手に動き出すようになる。このように
ある体験がすっきりと一つにまとまり、一つの流れとなって心理的
にシンプルになったとき、本当の幸せを感じるものなのだ。
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■■ 選書コメント
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日常生活をシンプルにすれば、それだけでもっと幸せになれると、
本書はその具体的な方法を紹介しています。
その方法は、それこそシンプルな物ばかり。だから「この忙しいの
に、さらにシンプルにする方法まで身につけなければならないのか
!」なんて考える必要はありません。
本書の内容は、自己啓発関連のノウハウ本のエッセンスを網羅して
います。そのため本書を残して他の自己啓発本を捨ててしまえば、
少なくともあなたの書棚は"シンプル"になること請け合いです!
実は複雑なことを単純にすることには商機があります。例えばカメ
ラが付くなど、複雑になる一方の携帯電話の世界では、反対に通話
以外の機能がないことを売りにした携帯電話が登場しました。
他にも"お見立て"と呼ばれる行為は、複雑な分野であればビジネ
スとして成り立ちます。ワインを見立てるソムリエがプロとして成
り立つのは、ワインの世界が複雑で難解だからです。
そもそもこのメールマガジンも、種明かしをすればそこに着目して
始めました。多くの人は本の数にウンザリしています。日本では毎
日200弱、年間6万タイトル(種類)の著書が発売されています。
またビジネス書の中には、先述のコンサルタントと同様、簡単なこ
とをわざわざ複雑に書いた本も少なくありません。
だから「本の洪水の中から週一冊の著書を見立て、さらに内容をシ
ンプルにしてお届けすればビジネスパーソン諸氏に支持されるはず
だ」そう思って始めたのがこのマガジンだったのです。
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