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2010/03/19
こころをひらく対話術

こころをひらく対話術

欲しいのは「会話」でなく「対話」―――
コミュニケーションは、人間が生きていくうえで欠かせない大切なものだ。しかし、現代の私たちは、そのコミュニケーションが大きな混乱をきたしている状況の真っただ中にいる。年配者と若い世代とのディスコミュニケーション、すなわちコミュニケーション不全だけでなく、新旧のコミュニケーションスタイルが混在している状況も大きな問題となっている。


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■今週の選書
■こころをひらく対話術
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■■選書サマリー  
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欲しいのは「会話」でなく「対話」

【1】

コミュニケーションは、人間が生きていくうえで欠かせない大切な
ものだ。しかし、現代の私たちは、そのコミュニケーションが大き
な混乱をきたしている状況の真っただ中にいる。

年配者と若い世代とのディスコミュニケーション、すなわちコミュ
ニケーション不全だけでなく、新旧のコミュニケーションスタイル
が混在している状況も大きな問題となっている。

たとえば「阿吽の呼吸が通じなくなった」とか「飲み会に誘っても
参加しなくなった」とか「言葉に気をつけないとすぐにハラスメン
トと言われてしまう」ということに表れている。

古き良き時代の「話せばわかる」という言葉は、もはや成り立たな
い状況になっているのだ。

【2】

コミュニケーションが難しくなっている背景には、社会形態として
の「ムラ的共同体」が破綻してきていることが大きくかかわってい
る。

ムラ的共同体の中では、人々は基本的に同質であることが前提だ。
そのためコミュニケーションの内容は、基本的にモノローグ的なも
ののやり取りが中心だった。

しかし、現代は人々が多様な価値観や感性を持つようになっている。
そこで必要になるのは「モノローグ」でなく「ダイアローグ」つま
り「対話」だ。

いまさら「対話」と思うかもしれない。だが、私たちは残念ながら
本当「対話」を知らない。また「対話」という言葉に値するやり取
りを行った経験も乏しい。

誰かと話し合っても、それが「対話」と呼べるものになっていると
は限らないのだ。

【3】

「会話」と「対話」はどう違うのか。「会話」とは、広く人と人と
の言葉の交流を指す。一方「対話」は、ギリシャのソクラテスやプ
ラトンなどで知られる哲学的対話の意味合いを持つ。

対話とは「それを通じて何かが新たに浮かび上がってくるやり取り」
のことだ。簡単に言えば「会話」と呼ばれる言葉のやり取りの中に
「対話」も含まれているのだ。

「対話」が成立するためには前提がある。まず、相手を「他者」と
して見ることだ。そこから「対話」は始まるのだ。

ここでの「他者」は、単に「他人」という意味ではない。相手のこ
とを、自分とは違った世界や価値観を持つ「よくわからない存在」、
つまり「未知なる存在」のことだ。

日本人は、ここでつまずきやすい。長い間「ムラ的共同体」で似た
ような人間の集団の中で生活してきたため「未知なる存在」と遭遇
する機会に乏しく「他者」とのつき合いに不慣れなのだ。

【4】

対話が成立する第2の前提は「他者を知りたい」と思うことだ。自
分とは異質な感覚や感性に触れ、異なる価値観や考え方を理解しよ
うとすることだ。それは、自分が変化することを歓迎することだ。

この姿勢を「経験に身を開くこと」という。「経験に身を開く」人
は「対話」を積極的に求めるし「経験を拒む」人は「対話」をも拒
むものだ。

「経験に身を開く」ことは、人間として成熟することを目指して、
慣れ親しんだ居心地のよい価値観の世界からあえて外に踏み出して
いこうとする姿勢のことなのだ。

お互いに変化を求めていることも必要だ。会話の多くは、モノロー
グ同士のやり取りで、案外かみ合っていない。互いに言いたいこと
を言うだけでは変化しない。「対話」なら、双方に変化が起こる。

話し手と聴き手に上下関係がないことも必要だ。社会的・年齢的に
上下関係があっても「相手がびっくりするような未知のものを秘め
ているかもしれない」考えることが「対話」には欠かせないのだ。
 
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■■選書コメント
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コミュニケーションの真髄「対話」について、いろいろな角度から、
深く掘り下げて考える本です。他者に対してどういう態度をとるかを

著者は、対話による精神療法を行う精神科医の先生です。いわば対
話のプロフェッショナルです。そんな著者が、実体験と医学的な裏
付けをベースに、対話を解説してくれます。

対話の本というと、気の利いたフレーズや、相槌の打ち方など、つ
い技術に走りがちです。しかし、本書では「いかに相手と接するか」
さらに「いかに生きるか」といった深いところまで掘り下げます。

目の前に相手がいて、互いに話をしていれば、対話しているつもり
になってしまいます。しかし、その時の心のあり方や、相手との関
係性は、必ずしも対話できているとは限りません。

場合によっては、対話しているつもりで、単なる会話だったり、討
論や議論だったり、井戸端会議だったりします。本書では、本当の
「対話」の正体や意味を知り、質の高い「対話」の仕方を学びます。

ただ、テクニックやフレーズの紹介はなく、あくまでも対話する時
に何を意識し、どんな風に考えたらいいのかといった、姿勢や考え
方にフォーカスしています。

その分、本書の内容を「実際の対話で実践する」には、読み手の力
量が求められます。本質的な内容だけに、あらゆるシーンにおける
対話に応用できます。

職場、学校、家族、友人などでコミュニケーションの難しさを感じ
ている方が増えています。そういう方にとっては、目からうろこが
落ちるはずです。一読をお勧めします。

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主宰者

藤井孝一
藤井孝一
経営コンサルタント
週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)発起人・元代表
(株)アンテレクト取締役会長

慶応義塾大学文学部を卒業後、大手金融会社でマーケティングを担当。米国駐在を経て、中小企業と起業家への経営コンサルティング開始する。2002年6月「週末起業フォーラム(現・週末起業実践会)」を設立。この新しい起業スタイルを全国のビジネスパーソンに普及させるべく奔走中。

株式会社アンテレクト

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